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インプラントの全情報と全知識のまとめ/インプラント治療が残っている歯の寿命を延ばす

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インプラント治療をしたいけれど自分にインプラント治療が合っているのかなど心配な方も多いのではないでしょうか。痛みや費用、治療方法など初めての方は分からないことが多いですよね。実はインプラント治療自体は50年の歴史があり、現在は世界各地で行われ、成功率も95%以上あり、多くの方が行われている治療なのです。今回はインプラント治療についての全情報と全知識をまとめています。残っている自分の歯を守るためにも是非インプラント治療を検討されてみてはいかがでしょうか。

1.インプラントを行ったほうがいい5つの理由

1−1.残っている歯の負担を軽くし寿命を長くできる

インプラントは失ってしまった歯の部分に新たな歯を作る方法です。一本の歯を失ってしまうと、失った歯の噛み合わせの負担は残っている歯にかかります。残っている歯は負担が過重となり、また新たに歯を失ってしまいます。インプラントによって残っている歯の負担を軽くしてあげれば、残っている歯の寿命を長くすることができます。

1−2.残っている歯を削らなくていい

インプラント治療ではなくブリッジ治療を行うと前後の歯を削る必要があります。歯には再生する力がありますが、一度削ってしまうと再生する力はなくなり、寿命が短くなってしまいます。また、ブリッジの一部が悪くなると全てを取り外し、やり直す必要があります。インプラントはシンプルにその歯だけをやり直せば済みます。

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1−3.硬いものでも噛めるようになる

噛む力が残っている方で奥歯に入れ歯を入れてしまうと、ほとんど噛めなくなってしまいます。入れ歯は歯の20%から30%の力しかありません。インプラントは顎の骨に固定されているために、硬いものでも、くっつきやすいものでも噛むことができます。

1−4.顔の歪みや噛み合わせのバランスを整えることができる

 奥歯の大臼歯を2本失ってしまうと噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。奥歯の大臼歯は噛む力の70%を担っています。奥歯を失ってしまうと片側でしか噛むことができず、顔が歪んできたり、噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。

1−5.顔の筋力を回復し若返ることができる

入れ歯になると噛む筋力が衰え、顔の張りがなくなってきます。口の周りには咬筋(こうきん)という噛む力を発揮する筋肉と、表情筋(ひょうじょうきん)という顔の動きを作る筋肉があります。噛む力が弱くなるとこれらの筋肉の張りがなくなり、シワが増えてきます。しかし、インプラントによって硬いものも噛めるようになると、筋肉が発達し、シワがとれ、張りが出てきます。

2.インプラントのデメリット

2−1.外科的な処置が必要なため骨の病気のある人はできない

インプラントは顎の骨の中に人工歯根を入れて、顎の骨と人工歯根が付いた状態で機能させます。骨粗鬆症や重度の糖尿病などの方は骨がもろく、インプラントが骨に固定できないことがあるため、インプラント治療ができないことがあります。

2−2.3ヶ月以上の期間が必要

インプラントは人工歯根を顎の骨に入れたあと、人工歯根と骨が着くまで3ヶ月程度待つ必要があります。完全に骨とインプラントが着いてから最終的な被せ物を行います。その間、必要があれば仮歯を入れて噛み合わせや審美性を回復しておきます。 

2−3.100%インプラントが成功するわけではない

インプラントを骨に入れたあと、全てのインプラントが着くわけではありません。何らかの原因で入れたインプラントが抜けてしまうことがあります。その場合は骨の回復を待ってから、再度入れ直す必要があります。

2−4.長持ちさせるにはメンテナンスが必要

インプランドは歯と同じように歯周病になることがあります。定期的にクリーニングをしていかないとインプラントの周囲の骨が溶け、歯の歯周病と同じように揺れ始め抜けてしまいます。

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2−5.基本的には保険診療ではできない

先天的な病気などによって歯がないごく一部の場合を除き、インプラント治療を保険診療で行うことはできません。ある程度のインプラントの治療であれば30万から45万円程度の費用が必要です。

3.インプラントの治療の流れ

3−1.精密検査で残っている歯の状態を確認する

口の中の精密検査を行います。残っている歯の歯周病の状態や、噛み合わせの状態などを確認するために歯周病精密検査、口腔内写真、噛み合わせの模型の検査を行います。

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3−2.CT撮影で骨の状態を確認する

インプラントを入れる部分の骨の厚みや幅、神経や血管の部分、鼻の空洞までの距離を確認するためにCTレントゲン撮影を行います。

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3−3.インプラントの位置や方向を診断する

今までの検査結果を元にインプラントの大きさ、長さ、骨を作る処置が必要かなどの診断をします。最終的な被せ物をどのように被せるかなどもこの時点で決定させて、インプラントの位置を決めます。

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3−4.インプラント手術で人工歯根を骨に埋める

インプラントの手術のほとんどは部分麻酔で行い、1本だけであれば20分から30分程度で終わります。ガイデッドサージェリーを使うことによってシュミレーションをした理想的な位置にインプラントを入れ、痛みや出血をほとんどなくします。

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3−5.インプラントと骨が着くのを待ちます

インプラントが骨と着くまで2か月~半年待ちます。今後何十年も使って頂くために必要な期間です。その間ブラシの当て方やお手入れの仕方を説明していきます。また、必要であれば仮の歯をいれて見た目にはわからないようにします。shutterstock_112057412

3−6.インプラントの上に被せ物を作っていく

インプラントと骨が着いたのを確認すると土台や被せものの型を取ります。今まで噛んでいなかった部分は頬や舌、筋肉がゆがんでいます。噛むことによって周りの筋肉を機能させて元の状態に戻していきます。

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3−7.インプラントを長く使えるようにメンテナンスしていく

3か月から半年に一度、定期的にインプラントの周りの清掃やかみ合わせの確認をしていきます。1度失ってしまった歯をインプラントによって再生させました。同じ失敗を繰り返さないようにしっかり手入れをして、自分の寿命よりも長く使うことを目指します。

4.インプラント治療の痛みを軽減させる方法

4−1.腫れや出血を抑えるガイデッドサージェリー

ガイデッドサージェリーとはインプラントの精度をさらに向上させるためにシュミレーションソフトから位置情報をマウスピースに取り込み、インプラントのズレをほぼ無くして行う方法です。人間の感覚に頼らずに行えるため高精度の治療が行えます。また、この方法だと歯茎に切開を入れたり、糸で縫ったりすることもありません。治療後の腫れや痛み、出血をなくすことができ、体にやさしいインプラントを行うことができます。

4−2.半分眠った状態で治療を行う静脈内鎮静法

静脈内鎮静法とは点滴から静脈に薬を入れて、意識を半分無くした状態でインプラント治療を行うことです。恐怖心が強い方や、一度に入れるインプラントが多い方におすすめです。治療後はインプラント手術のことはあまり覚えていないことが多いです。意識は30分程度で通常に戻ります。

4−3.麻酔が切れる前に痛み止めをのむ

インプラント手術後に痛みが出るのは麻酔が切れた時です。麻酔は手術後だいたい1〜2時間後に切れてきます。その前に痛み止めをのんでおくと麻酔が切れた時の不快な感じや痛みが少なくなります。

4−4.24時間までは冷やすと腫れにくい

腫れや痛みを減らすために抜歯した場所を24時間までは冷やします。それ以降は冷やし続けると、血液の循環が悪く回復するのを遅れさせてしまいますので、24〜72時間は逆に温めた方が早く痛みを減らします。

4−5.インプラント前後10日程度は喫煙を控える

喫煙は毛細血管を収縮させ歯茎の治りを遅らせます。歯茎の治りが遅れると細菌が感染する確率が高くなるため、痛みが出やすくなります。本来はインプラントをされる方は喫煙はインプラントの寿命を短くしてしまうために禁煙された方がいいです。リスクを承知の上で、治療を行う場合は最低でもインプラント治療の10日前後は喫煙を控えたほうが成功率が上がります。

4−6.薬をのんでいる間はアルコールを控える

アルコールにより血液の循環が良くなると傷が付いた骨に血液が多く流れ、ズキズキとした痛みが出やすくなります。インプラント手術当日は血液の循環が良くなることは避けてください。また、薬をのんでいる間はアルコールは厳禁です。

4−7.インプラントに負担をかけないために軟らかいものを食べる

インプラント手術した部分には食べ物が当たらないように、ゼリーやヨーグルト、お粥など軟らかいものを食べるようにします。また、食べないと体力が落ちますので、しっかり栄養は取った方がいいです。

4−8.上顎のインプラントの場合は鼻を強くかまない

サイナスリフトやソケットリフトのように上顎の骨の厚みを増すような手術は鼻につながる空洞に穴を開けていますので、鼻を強くかむと陰圧で穴が繋がってしまうことがあります。穴からインプラントや人工の骨がまた吸い上げられ痛みの原因になります。また、手術後は多少鼻から出血がありますが、自然に止まってくることが多いです。

5.骨がない方のインプラント治療

5−1.骨がないところに骨を作る骨造成(こつぞうせい)

インプラントは顎の骨に人工歯根であるインプラントを入れる治療です。重度の歯周病で抜歯をした場合、骨が溶けてなくなっている場合が多いのです。そのままではインプラント治療ができないために、溶けてしまった骨を回復させる骨造成を行ってから、インプラントをします。

5−2.上顎の副鼻腔が広い方にはソケットリフトやサイナスリフト

 上顎の奥歯は鼻の空洞である副鼻腔の近くにあります。副鼻腔が広い方は上顎の奥歯の骨の厚みが薄いためにインプラントを入れる高さが足りません。ソケットリフトはインプラントを入れる際の入り口から、人工の骨を入れて骨の高さを増す方法です。また、サイナスリフトは副鼻腔の横から穴を開けて人工の骨を入れ、高さを増す方法です。

5−3.幅の狭い骨を広げるスプリットキャスト

顎の骨は歯がなくなってから時間が経つと痩せてきます。細くなってしまった骨の部分にインプラントを入れる場合には骨の幅を広げる必要があります。スプリットキャストは少しずつ骨の幅を広げながらインプラントを入れていく方法です。

6.審美性の高いインプラントを行う方法

6−1.インプラント治療後に歯茎の高さを維持する歯肉移植

特に前歯のインプラントを入れた後、歯茎が痩せてインプラントの金属が見えてきてしまうことがあります。前歯の骨は奥歯より薄く、下がりやすいのです。そのため前歯にインプラントを行う場合は、インプラントを行うと同時に歯茎を厚くしておき、その下の骨が下がらないようにしておきます。

6−2.土台を白くしておくジルコニアアバットメント

インプラントは人工歯根のインプラント、土台のアバットメント、被せ物のセラミックと分かれています。土台を白くしておくことによって、歯茎が下がっても白い部分が見えるだけなのであまり目立たなくできます。白い土台はジルコニアという硬い素材のセラミックを土台に使います。

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7.インプラントを長持ちさせる方法

7−1.禁煙によって歯茎の抵抗力が回復する

喫煙はニコチンにより歯茎の毛細血管を収縮させて、インプラントの周りの抵抗力を低下させます。インプラント手術初期の感染や長期的な歯周病に対するリスクが高くなります。

7−2.マウスピースで歯ぎしりの揺さぶりから守る

歯ぎしりはインプラントだけではなく、他の歯にとっても脅威です。歯ぎしりによる力は普段食事で噛む力の何十倍にもなります。歯ぎしりが強い方は必ずマウスピースで歯やインプラントを守りましょう。詳しくは「歯ぎしりによって起こる怖い出来事/マウスピースがあなたの歯を守ってくれる」を参考にしてください。

7−3.メンテナンスによってインプラントの寿命を延ばす

インプラントは他の歯より細菌に対する抵抗力が弱いです。歯周病もそうですが、定期的にプラークや歯石を取ってメンテナンスしないと悪化してしまいます。詳しくは「絶対歯石を取ったほうがいい本当の理由」を参考にしてください。

7−4.インプラントは動かないためかみ合わせの調整が必要

インプラントは骨と直接固定されているため歯はすり減ったり、動いたりして少しづつ位置を変えています。そのため定期的に噛み合わせを調整していかないとインプラントだけが強く当たってしまい、抜けたり、揺れたりしてしまいます。

8.インプラント治療を行わない方がいい方

8−1.骨粗しょう症の方はインプラントが骨に固定できない

骨粗しょう症の方は骨が弱く、骨折しやすい方です。インプラントは顎の骨に金属を固定するために、骨粗しょう症のような骨の弱い方に行うとインプラントが固定できずに抜けてしまいます。また、骨粗しょう症のお薬でビスフォスフォネート系のお薬を飲んでいる方はインプラントを行うと骨が壊死してしまう可能性があるので絶対行うことは出来ません。

8−2.糖尿病の方はインプラントが感染しやすい

糖尿病の方は細菌に弱く感染症にかかりやすいです。インプラントは外科処置のため糖尿病の方は処置後の回復が遅れインプラントと骨が着く前に感染して抜けてしまうことがあります。インプラントができる目安はHbAlc6.5以下にコントロールされ、最低でも6.9以下である必要があります。

8−3.リュウマチの方は主治医に相談してから

絶対出来ないわけではありませんが、CRP(C反応性蛋白)の数値や普段飲んでいるお薬の種類(骨粗しょう症の薬を飲んでいることもあります)によってかわります。必ず主治医に確認したうえで行うようにしてください。

8−4.抗血栓療法は血が止まりにくい

抗凝固剤をのまれている方は外科処置を行うと止血がしにくくなります。インプラント治療の場合は他の外科処置より出血は少なくて済みますが、主治医に確認してから行うことになります。

8−5.心臓疾患は感染対策が必要

心疾患が重篤な方は避けたほうがいいでしょう。軽度の方でも術前に抗生物質をのんで、心臓への感染対策を行ってからインプラント処置をします。

8−6.高血圧症の方は内科でコントロールしてから

インプラント治療を行う際には必ず内科で血圧をコントロールされている必要があります。一般的に高血圧は最高血圧140mmHg以上・最低血圧90mmHg以上とされていますが痛みなどにより血圧は大きく変動します。血圧の薬を飲みながらインプラント処置を行います。

8−7.不安が多い神経疾患の方は避けたほうがいい

インプラント処置は初めての方が多く、精神的に不安になり耐えられない方は無理に行わないほうがいいでしょう。

8−8.骨の成長が止まる20歳過ぎてから

インプラントは骨とインプラント体を固定するものです。成長過程の方だと歯や顎の位置、かみ合わせなどが定まっていないのでインプラント治療後にかみ合わせが変わった場合、やり直さなくてはいけません。そのため成長が止まった20歳以降まで待ってから行ったほうがいいのです。

9.インプラントの失敗と対処法

インプラントは100%成功ということはありません。ただし、準備や予測をすることによって防げる失敗も多くあります。

9-1.インプラントが抜けてしまう

9-1-1.処置の時にインプラントが入れられなかった

インプラントはCTで骨の厚みや高さを診断した上で行います。CTを撮影せずに行うとインプラントを入れようとした時に、高さや幅が全然足りなくてインプラントを入れることができない場合があります。また、予想以上に骨が軟らかくてインプラントを固定できず断念せざる得ないこともあります。インプラントでは術前の検査は欠かせないものです。

対処法

CTの検査や体の状態をしっかり把握したうえで行ってもらいましょう。インプラント治療の80%は診断で決まります。診断が間違っていればインプラントさえ入れることができなくなります。もう一度検査診断をやり直してインプラント治療ができるかどうか確認したうえで行ってください。

9-1-2.インプラント処置後2か月以内に抜けてしまう

インプラントで一番大事な時期は処置をして2か月です。インプラントを入れた後、この2か月でインプラントと周りの骨が着き、固くなってきます。その前に細菌が感染してしまうと、インプラントと骨の間に隙間ができて抜けてしまいます。喫煙者や糖尿病、骨が軟らかい方に起こりやすいです。また、歯医者側の技術的な問題で骨にダメージを与えたり、初期固定(インプラントを骨にネジで固定すること)が不足していると抜けることがあります。

対処法

出来れば禁煙をしたほうがいいです。喫煙者はインプラントの成功率や生存率を下げることを承知の上で行ってください。また、インプラントの周りの磨き方などは歯医者の指示通り行い、食事も硬いものなどは避け、極力ものが当たらないようにしてください。歯医者の技術的な要因は対処しようがありませんが、ドリルによる骨のやけどと初期固定不足が主な原因です。2,3か月して骨が回復後再度インプラント処置を行います。

9-1-3.インプラントに被せものをしてから抜けてしまう

インプラントは骨と着いたことを確認してから被せものをするために早期にはあまり多くはありません。歯ぎしりや食いしばりが強い方、かみ合わせ調整不足など、気づかずにいた場合に起こります。多少揺れてきた程度であれば調整することによって戻ることもありますが、完全に抜けてしまうとやり直しになります。

対処法

歯は歯根膜(しこんまく)という力を分散できる膜がありますが、インプラントは骨と直接つながっているため緩衝するところがありません。そのために強い力が直接インプラントに加わります。被せものをした後すぐは、何度かかみ合わせを調整していく必要があります。2,3か月して骨が回復後再度インプラント処置を行います。

9-2.インプラント手術後に起こること

9-2-1.インプラント手術後出血が止まらない

インプラント手術後に出血が止まらない場合があります。原因はドリルの方向を間違って違う方向に穴を開けてしまった時や、骨の中の大きな血管を傷つけてしまった場合に起こります。

対処法

手術中に大量の出血が起こった場合には救急病院に行く必要があります。日本では一例死亡事故も起きています。多少の歯茎からの出血であればガーゼを1時間ほど噛んでいれば止まります。

9-2-2.インプラント手術後痛みが取れない

インプラント手術後に痛みが取れない場合があります。骨にドリルをするときにやけどさせてしまったり、インプラントを強く入れ込みすぎたり、骨の中の神経を圧迫することによって起こります。

対処法

痛み止めと抗生物質を1週間ほど飲んでもらいます。ほとんどの場合治まってきますが、1か月以上傷みが続くようであればインプラントを取らなくてはいけない場合もあります。

9-2-3.インプラント手術後口の周りがしびれる

主に下の歯の奥歯のインプラントの時に起こります。下の顎には大きな神経(下歯槽神経・かしそうしんけい)が走っています。この神経を傷つけてしまうと口の周りや唇がしびれる感じが残ります。

対処法

1週間程度で治まる方もいれば半年近く残る方もいます。痛みがある場合はペインクリニックなどでコントロールしてもらいます。インプラントはそのままにして自然に治るのを待つ場合と、取ってしまう場合があります。 

9-2-4.インプラント手術後鼻血が出る

上顎の奥歯のインプラント手術後に起こります。上顎は鼻につながる空洞(副鼻腔・ふくびくう)と近くこの粘膜に傷が付くと鼻血が出ます。上顎の骨は軟らかいため、インプラントを固定するために副鼻腔の固い骨を利用することが多く、その際多少の出血があります。

対処法

インプラント手術後は鼻を強くかまないようにします。また抗生物質を1~2週間のむことで改善することが多いです。1か月以上痛みが続くようであればインプラントを取らなくてはいけない場合もあります。詳しくは「虫歯じゃないのに歯が痛い上顎洞炎で起こる8つの症状と最適な治療法」を参考にしてください。

9-3.インプラント治療後に起こること

9-3-1.インプラントの周りが腫れてしまう

インプラントの周りに汚れが溜まってしまうと歯ぐきが腫れて膿んでしまうこともあります(インプラント周囲炎)。インプラント処置をされた方は定期的なメンテナンスが絶対必要です。これを怠るとせっかく手に入れた新しい歯が台無しになってしまいます。

対処法

インプラントの被せものを一度はずして周りを洗浄します。腫れが歯茎だけであれば早くに改善します。骨まで細菌が入っている場合は歯茎を開いてインプラント周囲を洗浄する必要があります。

9-3-2.インプラントが抜けてしまう

インプラント周囲の腫れが長く続くとインプラントは抜けてしまいます。インプラント周囲炎は歯で言う歯周病と同じことです。日々のブラッシングやメンテナンスを怠るとインプラントも歯周病になり抜けてしまうことがあります。

対処法

抜けてしまった後、骨が残っていれば再度インプラント処置が可能です。骨の吸収が多ければ骨を作る処置をプラスしなくてはいけない場合もあります。

9-3-3.インプラントの被せものが揺れてくる

インプラント処置した歯が揺れて驚かれる方もいますが、ほとんどはインプラントの被せものが揺れている場合が多いのです。インプラントは骨の中の本体に強い力が加わり続けないように、被せものとインプラントをネジでつないでいます。そのネジが緩むことによって緩衝しています。

対処法

インプラントと土台のネジを締め、かみ合わせを調整することで解決します。

9-3-4.インプラントの被せものが欠けたり取れたりする

インプラント以外の周りの歯は時間の経過とともにすり減ったり動いたりしています。インプラントの歯は骨と直接つながっているために動くことがありません。そのためかみ合わせの変化に対応できず被せものが欠けてしまったり、取れたりすることがあります。

対処法

多少の欠けであれば調整します。また、取れてしまったものも付け直します。かみ合わせを確認し周りの変化に合わせた調整をします。定期的に調整することも必要になります。また、歯ぎしりが強い方はマウスピースで保護する場合もあります。

10.インプラントを失敗しないための施設選び

10-1.必ずCT検査をしてくれる施設

インプラントは顎の骨の中に人工の歯根を埋め込む治療です。顎の厚み、高さ、神経までの距離、副鼻腔までの距離などCT無では確実な診断ができません。必ずCTを撮影し3次元的な診断をした上でインプラントを行ってくれるところを選んでください。その施設にCTがあれば、インプラント処置後の確認や何かあった時の対応が素早く行うことができます。

10-2.シュミレーションソフトで説明してくれる施設

インプラントは一度、顎の骨の中に入れると動かすことができません。顎の中のどの位置に、どのくらいの長さのインプラントを入れるか、CT撮影後シュミレーションソフトで説明してくれる施設で行うようにしてください。シュミレーションせずに行うことは設計図を描かずに家を建てるようなものです。

10-3.最新:ガイデッドサージェリー

ガイデッドサージェリーとはインプラントの精度をさらに向上させるためにシュミレーションソフトから位置情報をマウスピースに取り込み、インプラントのズレをほぼ無くして行う方法です。人間の感覚に頼らずに行えるため高精度の治療が行えます。また、この方法だと歯茎に切開を入れたり、糸で縫ったりすることもありません。治療後の腫れや痛み、出血をなくすことができ、体にやさしいインプラントを行うことができます。

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10-4.感染対策をしっかりしている施設

インプラントは生体の中に人工の金属を入れる処置です。抜歯のように悪いものを外に出すのではなく、異物を中に入れる高度な滅菌システムが必要になります。一般歯科医院で行われているものではなく、医科の手術で行われるクラスBと言われる滅菌器が必要になります。

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10-5.生体モニターやAEDがある施設

インプラント手術の際は感染しないように顔に滅菌シートをかぶせます。顔の表情や色が確認できないため生体モニターで監視しながら手術を行います。また、麻酔など行う歯科医院では急激な血圧の上昇を起こす場合があり、AEDが当たり前のように置かれています。

10-6.予防歯科を取り入れている施設

インプラントも歯周病になり抜けてしまうことがあります。インプラント処置前には歯周病菌を減らすように、歯周病治療を行います。処置後はインプラントが感染しないように定期的にクリーニングをします。インプラントは体にとって異物のため、一生涯メンテナンスをし続けなければなりません。予防システムがしっかりとしている施設で行わないと、インプラントを入れた後、アフターケアが何もないまま、終わりにされてしまいます。

10-7.研修によく参加している施設

インプラントは日々進化しています。昔のやり方をいつまでもやっていては成功率は上がりません。新しい知識を吸収するために海外研修や定期的に勉強会に参加しているスタッフが多い施設を選ぶようにしてください。

11.おかざき歯科クリニックのインプラントの費用

11−1.インプラント費用1本分

インプラント体+アバットメント+上部構造=330,000円がインプラント一本分の費用となります。

11−1−1.インプラント体(人工歯根)150,000円

インプラント体は世界シェアNo1のノーベルバイオケア

インプラント体の費用の中にはインプラント体とインプラントを骨の中に入れる手術費用が含まれます。インプラント体の材料はアレルギーが起こりにくいチタン製のインプラントを使います。インプラント体は多くのメーカーがありますがノーベルバイオケア社は世界でシェアNo1の会社です。シェアが低いメーカーの場合、会社が無くなり材料が手に入らなくなることがあります。ストローマン、アストラなどが有名なインプラントメーカーです。

11−1−2.アバットメント(土台)90,000円

アバットメント(土台)とはインプラント体と被せものを繋ぐ土台の部分です。材料はチタンかジルコニアを使います。アバットメントの形は歯茎に合っていないと細菌が溜まりやすくなり、インプラント自体が歯周病になってしまいます。アバットメントは歯茎に合わせて型取りをして作るのですが、既製品の物もあります。

11−1−3.上部構造(被せもの)90,000円

上部構造(被せもの)はインプラント体とアバットメントを入れた後、お口の中に見え、歯として機能する部分です。材料はジルコニアを使います。最近はアバットメントと上部構造が一体になって、インプラントとネジで固定する方が、細菌が溜まりにくく、長期にインプラントが使用できるために変更しています。

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11−1−4.上部構造(審美ジルコニア)140,000円

前歯の被せものの場合、見た目が重要になります。歯に透明感を出し、きれいな被せものをするためには特殊な細工が必要です。被せものを審美ジルコニアにすることによって、周りの歯と区別出来ないくらいの歯を入れることができます。

インプラント1

インプラント2

11−2.インプラントオーバーデンチャーの費用

11−2−1.インプラントオーバーデンチャーとは

下の顎で歯が一本もない場合、インプラントを2~3本入れて入れ歯を固定する方法です。特に下の入れ歯は歯茎の土手が少ないため、動いてしまうことが多く、痛みが出やすいのです。インプラントを入れることにより入れ歯が固定され、安定するので、噛む力が改善します。また、入れ歯の取り外しも可能なのでお手入れも簡単です。

11−2−2.インプラントオーバーデンチャーの費用

インプラント2本の場合

インプラント体2本分:150,000円×2本分
アバットメント2本分:90,000円×2本分
チタンフレームの入れ歯:400,000円

合計880,000円

11−3.オールオンフォーの費用

11−3−1.オールオンフォーとは

歯が一本もない場合や歯をすべて抜かなくてはいけない場合、インプラントを4~6本入れてブリッジで繋ぐ方法です。インプラントにブリッジが固定されているため硬いものでも噛むことができるようになります。入れ歯は入れたくないけれど、一日でも歯が無いのは困る、そんな方には一日で抜歯、インプラント、仮のブリッジまで行うことも可能です。

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11−3−2.オールオンフォーの費用に含まれるもの

手術代、インプラント体、アバットメント代、仮歯代、静脈内鎮静、ガイデッドサージェリー、チタンフレームブリッジを含みます。

オールオン4 2,500,000円
オールオン5 2,800,000円
オールオン6 3,100,000円

ブリッジの前歯を審美性の高いものにする場合、1歯+90,000円

11−4.その他の費用

11−4−1.インプラント手術と同時に骨を作る処置 50,000円

インプラントを入れる部分に骨が無い場合、インプラントを入れるのと同時に骨を作る処置をします。人工の骨や自分の骨を使って、骨の厚みを作りインプラントが骨から出ないように処置します。また、インプラント手術と別日で行った場合は100,000円になります。

11−4−2.静脈内鎮静法70,000円

インプラント手術の際、恐怖感が強かったり、心配性な方にお勧めです。意識を半分寝ているような状態にして、手術を行うことができます。

11−4−3.仮歯10,000円1本

最終的な被せものが入る前に仮歯を入れて、見た目をよくし、噛めるようにします。インプラントを入れると同日に仮歯を入れることによって、歯がないという状態をなくすことができます。詳しくは「知っておきたいインプラントの治療期間/見た目をすぐに改善する方法」を参考にしてください。

11−4−4.ガイデットサージェリー

ガイデッドサージェリーはパソコンで設計したインプラントの位置を正確に骨の中に入れる方法です。小さな穴からインプラントを入れるために、切開や縫合をする必要が無いため、腫れや痛みを軽減し、すぐに日常生活に戻れます。安全性や痛みの軽減のため皆さんにお勧めしています。詳しくは「痛くないインプラント治療と痛みの比較」を参考にしてください。

1~2歯50,000円
3~4歯60,000円
5歯以上70,000円

11−4−5.CT、模型による術前審査30,000円

インプラントを行う前には必ずCTによる骨の検査と、シュミレーションソフトによる画像診断が必要になります。最終的に歯がどの位置にくるようにインプラントを入れれば、長く使えるのかを検討したうえでインプラント治療は行います。

12.インプラントの医療費控除

12-1.医療費控除で293,700円戻ってくる方

所得金額800万円、インプラント3本99万円(33万円×3本)
医療費控除で戻ってくる金額293,700円
実際インプラントの費用は696,300円(232,100円×3本)

12-2.医療費控除で69,000円戻ってくる方

所得金額600万円、インプラント1本33万円
医療費控除で戻ってくる金額69,000円
実際インプラントの費用は261,000円

12-3.医療費控除で402,600円戻ってくる方

所得金額900万円、インプラント4本132万円(33万円×4本)
医療費控除で戻ってくる金額402,600円
実際インプラントの費用は917,400円(229,350円×4本)

所得金額は参考です。控除金額、消費税等によって金額が変わることがあります。目安としてお考えください。

12−4.医療費控除の対象となる計算式

医療費控除の対象となる金額=実際に支払った医療費の合計-保険金などで補てんされる金額-10万円

12-4−1.医療費控除の対象となる金額

医療費控除の対象となる金額がマイナスの場合は医療費控除とはなりません。医療費控除額は最高200万円までです。

12-4−2.実際に支払った医療費の合計額

医療費控除は、医療機関での「治療」にかかった費用に対する控除のため、審美歯科治療などは、控除対象外のものもあります。事前にご確認ください。

12-4−3.保険金などで補てんされる金額

生命保険契約などで支給される入院費給付金、健康保険などで支給される療養費、家族療養費、出産育児一時金など

12-4−4.10万円

医療費控除は10万円を超えた費用が対象になります。

12−5.医療費控除の方法

国税庁確定申告作成方法を参考にしてください。 

まとめ

インプラントは残っている歯を守るのは最も効果的な治療法です。しかし、インプラントを知らない方は怖い、高い、痛いというイメージから避けてしまいます。インプラントの正しい知識があれば多くの方が安心してインプラント治療を受けることができるのではないでしょうか。

おかざき歯科クリニックのインプラントの特徴

インプラント治療をしたいと思っているけど、どんな治療をされるのか、どのくらい費用がかかるのか不安に思っている方も多いと思います。


おかざき歯科クリニックでは、安全第一の治療はもちろんのこと、患者様が納得するまで、どこよりも丁寧にお話をお聞きして、どこよりも丁寧にご説明を致します。


患者様がしっかりと納得された上で初めて治療を開始致します。



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