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歯の移植!歯牙移植ができる5つの条件と費用、保険について

虫歯や歯の破折などで歯を抜かなくてはいけない場合、インプラントやブリッジ以外に治療法はないかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。実は親知らずなどが残っていれば歯を移植することができる場合があるのです。歯の移植は歯牙移植(しがいしょく)と呼ばれ、何十年も前から行われている治療法なのです。人工物ではなく自分の体の一部を移植するため、特に10代で早期に抜歯をしなくてはいけない方に有効な治療法です。また、条件によっては保険診療で歯牙移植を行うことができるのです。今回は歯牙移植ができる5つの条件と費用、保険診療についてお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

1.歯牙移植とは

抜歯しなくてはいけない歯や歯がない部分に、自分の他の歯(特に親知らず)を移植する方法です。悪い歯を抜歯した穴に、親知らずを抜歯して、穴に入れて固定します。自分の歯を移植することによって、インプラントのように人工歯根を骨の中に入れなくていいのです。歯は移植後、歯の根の治療をしたり、詰め物やかぶせ物の治療をします。

抜かなくてはいけない歯や親知らずの大きさによってできる場合とできない場合があります。インプラントは大きさや長さが多くあるので色々な部分に、インプラントを入れることができますが、歯牙移植は抜く歯と移植する歯の大きさがある程度合っていなくては治療をすることができません。そのため、あまり多く行われていないのです。

2.歯牙移植ができる5つの条件と費用

2−1.歯牙移植できる歯がある

歯牙移植するには移植できる歯が必要です。多くの場合、親知らずを使うことが多いのですが、過剰歯(かじょうし)や、歯の位置が悪い転移歯(てんいし)などを使うことがあります。

2−2.抜く歯と移植する歯の大きさが近い

抜いた歯の位置に移植する歯を入れるために大きさが近い必要があります。例えば大きな親知らずを前歯に移植することは難しいのです。できるだけ形や大きさが近い場所に歯を移植する必要があります。

2−3.抜く歯の周りに骨がある

歯を抜いた後、その周りに移植するための歯が植えられる骨が残っている必要があります。例えば歯周病で歯がグラグラで抜歯をしなくてはいけない場合、多くは周りの骨がなくなっています。そのため歯を移植しても歯を固定する場所がなくて移植ができません。虫歯や歯が割れる歯牙破折などで歯を抜かなくてはいけない時に歯牙移植は有効です。

2−4.移植する根の形は単純

移植する歯の根の形が円錐形で単純な方が歯牙移植の成功率が高くなります。移植する歯の根が曲がっていたり複雑な場合、移植する歯を抜く時折れてしまうことがあります。また、移植した後に根の治療を行う際、成功率が下がってしまいます。そのため、移植する歯は抜きやすく、根の治療がしやすい単純な円錐形である方がいいのです。

2−5.骨の厚みが必要

歯牙移植は歯がもともとない部分に親知らずなどを移植することもできます。抜歯して時間が経っている骨に穴を開け、親知らずを移植します。しかし、骨が痩せていたり、幅や深さがない部分には移植する歯を植えることができないため、必要であれば移植する前に骨を作る処置を行ってから歯牙移植を行います。

3.保険でできる歯牙移植の条件と費用

3−1.移植する歯は親知らずか埋伏歯

保険診療で歯牙移植を行うためには移植する歯は親知らずか埋伏歯(歯茎の中に潜っている歯)である必要があります。八重歯や内側に倒れている転移歯などは保険診療内では歯牙移植を行うことができなくなります。

3−2.抜歯しなくてはいけない歯と移植する歯の抜歯は同日でなくてもいい

以前は抜かなくてはいけない悪い歯を抜歯し、同時に親知らずを抜歯して、移植する必要がありました。しかし、平成26年4月の保険改定により、以前抜歯した部分に新たに骨を削り、歯を移植することが保険診療で認められるようになりました。

3−3.費用は5千円から1万5千円程度

保険診療3割負担の方で5千円から1万5千円程度になります。レントゲンやCTレントゲン、親知らずの状態によっても金額は変わります。その後根の治療や被せ物の費用がかかります。

3−4.それ以外は自費診療で費用は5万円から30万円程度

保険診療で歯牙移植ができない場合は自費診療となります。歯牙移植、根管治療、部分矯正、被せ物などの費用が全て自費診療となるため場合によってはインプラントと同じくらい費用がかかってしまうこともあります。

4.歯牙移植とインプラントとの比較

4−1.インプラントは太さや長さの種類がある

歯牙移植は移植する歯(親知らずなど)の大きさは決まっています。そのため大きさの違う場所には歯牙移植を行うことができません。インプラントは太さや長さの種類があり、歯がない部分に合わせたインプラントを選ぶことができるために、多くの部分で行うことができます。詳しくは「やってみたいインプラント治療/実際かかる費用はいくら」を参考にしてください。

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4−2.インプラントは規格化されている

インプラントを行う時には骨を削るためのドリルとインプラントが規格化されており、骨に穴を開けた部分にぴったりとインプラントが納まるようになっています。歯牙移植は抜かなければいけない歯や移植する歯の大きさが違っているため、削って合わせてを繰り返し、穴に適合させる必要があります。そのためインプラントよりも腫れや痛みが出やすいことがあります。

4−3.歯牙移植には歯根膜が残る

歯根膜とは歯の周りについている膜で、噛んだときに硬い軟らかいなどを感じる器官です。歯牙移植では自分の歯を使うために歯根膜が残り、噛んだときに感覚があります。インプラントは骨と直接つながるため、歯根膜はなく機能的には問題はありませんが、細かな感覚は失われます。

4−4.歯牙移植の成功率はバラバラ

歯牙移植は年齢や移植する歯の形や状態などによって大きく変わります。5年もたせることを目標にすれば90%以上の確率で成功すると言われています。インプラントは10年予後は90%程度です。それでも歯牙移植で10年、20年経過している歯もありますので、しっかりとしたデータがあまりないのが実情です。

5.その他の治療法

部分矯正で歯を動かす

歯を抜かなくてはいけない部分の近くに親知らずがある場合は、親知らずを移動させる部分矯正を行うことができます。矯正用インプラントを使って親知らずを移動させます。期間は半年から2年程度かかり、費用は15万円から20万円程度です。歯牙移植に比べ、期間は長くなりますが、歯の神経が残せるため、被せ物などをする必要がありません。詳しくは「あなたは抜いた?親知らずを抜かない8つの基準と親知らずの活用法」を参考にしてください。

まとめ

歯牙移植は条件が整わなければできない治療です。そのためインプラント治療の方が多く行われているのが実情です。しかし、10代、20代の場合はインプラントを選択するよりもできるだけ歯牙移植を行いたいものです。親知らずも残っていることが多く、成長によってインプラントの位置がずれてくることも考えられるからです。歯をどうしても抜かなくてはいけない場合、一度歯牙移植ができるか、かかりつけの歯医者に相談してみてください。

おかざき歯科クリニックの親知らずの抜歯治療の特徴

親知らずの抜歯治療

親知らずの抜歯は腫れや痛みを伴うことが多いです。


おかざき歯科クリニックではできるだけ痛みが軽減するような抜歯法を行っております。


親知らず抜歯前には口の中をきれいにし、抜歯後細菌が感染しないようにします。


また、CTレントゲンで事前に親知らずの方向を確認したり、骨を削る際にはピエゾサージェリーという機械で極力腫れないようにすることなどを行っています。


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コメント

  1. 古谷 より:

    1週間前に左上6番を抜歯されました。
    理由は根の破損です。その部分に親知らずは移植できませんか?保険内で移植できるのであればブリッジではなく移植したいと思っています。親知らず過去小さな虫歯になり治療済みです。保険内で移植するには抜歯と移植を同時に行わないとダメだと聞いたことがあります。やはりそうなのでしょう?宜しくお願い致します。

    1. 岡崎 弘典 より:

      親知らずの状況と抜歯した部分の骨の状況によっては親知らずの移植が可能かもしれません。また、現在は同時ではなくても保険診療内で移植は可能です。

  2. より:

    おかざき歯科クリニック様へ

    お時間を取らせて頂きありがとうございます。
    始めまして。
    歯の移植についてお伺いしたいのですが

    30代/
    自分は前の上の歯を中学生位の頃に神経を抜き、今日まで神経の無い歯として人生を歩んで来ましたが
    昨年、神経を抜いた歯にまん中に立て状にひび割れてしまい、

    中学生から通っていた歯医者さん(神経を抜いて貰った歯医者さん)に定期検診として久々に行ったら、『神経を抜いた歯の部分がだいぶ黒ずんで来てます。ので、差し歯かな?にした方が良いでしょう』とだいぶ前に言われていて……

    そことは別の歯医者さんに割れた部分を隠す?修復をお願いしてもらい
    それでなんとか収まりましたが…
    今年になって、また割れてる部分が現れた様になり…(一旦終了)

    そことは別に、神経を抜いた上の前の歯、の裏辺りに1本だけ健康な歯が生えてます。

    その様な生え方をした
    原因は…おそらく
    当時小学3~4年の頃に、従兄と自分で近くの小学生の遊具に遊びに行きました。
    そこにはつなひきの縄で出来てる大きなトランポリンがあり
    従兄に、その下(トランポリンの下)に潜れと言われ潜り、
    従兄が言うには、下に潜った時に、顔とトランポリンがスレスレで、顔面に当たる事は無いから大丈夫だって。言われ

    従兄がジャンプをして(1m~2m位の高さまでジャンプしたと思います。)降りて来た時に、見事顔面に的中し
    その時は、何とも無かったし血等も出て無く大丈夫でしたが
    大人になってから、多分それが原因で後ろに行ってしまったのかな?と思います。

    それで、その裏に生えてしまった歯を
    神経を抜いた歯を抜いてその場所に移植をしたいのですが……

    昨日、愛知県の名古屋にある愛知歯科学院病院にて聞いてみたら

    『可能かもしれないが、将来そこに住み続けれるかどうかわからない。』
    『歯の矯正をした方が安全だと思います。』との回答になりました。

    家に帰り改めて考え直し自分としての結論は、

    自分は歯をそこまで大切にしてる訳じゃ無い。
    30代という年齢に対し自分としては、もう矯正とかはいらない。かなと諦め気味。
    事実状、お金が本当に無いから不可能である。

    ので歯の矯正はちょっと無理だと思うのです。

    なので、神経を抜いた歯は差し歯に入れ替えたとして、
    裏の歯を無くしたい。

    と思うのですが…出来るなら裏の歯を再利用したい。移植が出来るならしたい。と思うのです。

    どうしたら良いのか、
    やはり不可能なんでしょうか?
    出来ればお助け願います

    永久冷凍保存とかは裏の歯とかでも可能なんでしょうか?

    1. 岡崎 弘典 より:

      大変ですね。
      私も大学病院の先生と同じように第一選択は矯正をお勧めします。
      矯正治療であれば後ろにある歯を前に移動でき、しかも歯の神経を残したまま治療ができます、
      第二選択は歯の移植です。
      移植の場合は色々な条件が整わなければできない場合もありますので治療の際には担当医とよく相談の上、行うようにしてください。
      また、移植した歯の神経は無くなってしまいます。
      そもそも前歯は本当に抜かなくてはいけないのでしょうか、もし根がしっかりしていれば土台を立て、かぶせることもできますし、
      その歯を使えるところまで使うという方法もあります。
      かかりつけの歯医者で将来的なことも含めよく相談してみてください。

  3. こが より:

    30代/女性 上下矯正治療中(5〜6年目)
    先月、左上の4本ほとんど抜歯と言われインプラントを進められました。すでに左上4番は抜歯しました。原因は冠の中の虫歯です。金額もかなりかかり払える余裕がなく保険内で、なるべく自分の歯を使いたいのが希望です。5年前 歯茎に埋まっていた親知らずを抜歯(虫歯なし)ケースに入ったその歯をインプラントの代わりに移植できないのか?と言うことと、虫歯でも根っこ1cmが残っていれば1度抜歯し埋め直す保険内治療があることを岡崎先生のブログを見て希望が持てました。九州に住んでいるためそちらに通う事が難しく、何件も回っているのですが している所が見つからず諦めかけていました、先生が知っていらっしゃる九州こちらでもされていらっしゃる所があれば教えていただきたいです。どうぞよろしくお願い致します。

    1. 岡崎弘典 より:

      大変ですね。
      まず、一度抜歯した歯は戻すことはできません。専門の機関で凍結保存度していれば別ですが。
      また、1cmほど根が残っていれば歯を残せる可能性はあります。ただし、特殊な治療なためどこまでを保険診療で行えるかは歯医者によって異なります。
      部分的な矯正で歯を引き上げるという方法もあります。九州であれば専門的な知慮を行っている先生も多いと思いますので、
      検索でHPを探していてください。

  4. さだ より:

    50代/女性
    右下6番の歯が割れています 多分10年位経過  現在ポケット10mm 
    冠があるため普通に食べられます 痛みもありません
    今までの病院では50代の先生から このまま大事にしましょうと言われていました

    今回30代の先生の病院では 抜歯を進められました
    残しておいても良い事はありませんよ 将来骨が無くなる等治療が困難になりますよ 
    親知らずもPO4で残っているので 移植も可能かも 大きさによりますが少し骨を削れば
    但し抜歯と移植は同時でないとダメです と言われました

    おかざき先生のお話では別も可能との事ですが
    私の全体のPOは2と3が多いです 奥歯はPO4です 
    歯ブラシ 歯間ブラシ マウスウオッシュ使用

    割れた歯は抜歯した方が良いのでしょうか なぜかこの歯だけPOが深くて 心配です
    移植も同時の方が 体への負担は少ないのでしょうか

    ご助言の程 宜しくお願い致します。

    1. 岡崎弘典 より:

      大変ですね。
      右下6番の治療法について
      1、そのままにしていい場合
      ポケットは深いが症状もなく、周りの骨も溶けていない場合は使えるところまで使うという方法もあります。
      ただし、今後腫れや痛みが出る場合があるので定期的に歯医者で確認してもらってください。
      2、割れた部分を接着する方法
      被せ物などを外し、割れている部分を確認して接着材で埋める方法です。ポケットが改善できるかはわかりません。
      http://hanoblog.com/root-fracture-5903
      3、部分的に歯を抜歯する方法
      下の歯の6番の場合、歯の根が2つに分かれています。割れている歯だけを抜歯し、残っている根を使って冠にする方法です。
      4、歯の移植
      現在の状況ですと歯の移植を抜歯と分けずに同日に移植した方がいいと思います。
      詳しい精密検査をしてみないとどの方法が適切なのかはわかりませんが、参考になればと思います。

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