写真でわかる歯周病/見えない歯茎の下では骨が溶けている!

【執筆・監修】岡崎 弘典

おかざき歯科クリニック 院長

自分の歯は健康だと思っていたが急に歯茎が腫れたり、違和感を感じたりして悩んでいる方も多いのではないでしょうか。歯茎の病気の歯周病は見た目では分かりにくく、症状があまり出ないために、自分では気づかずに歯周病が進行してしまいます。口の中の写真では健康そうに見えても、レントゲン写真では歯茎の中の骨がほとんどなくなっている場合もあります。今回は写真やレントゲン写真で分かりやすく歯周病についてお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

1.写真でわかる歯周病

1−1.見た目には健康な歯茎に見える

歯周病は歯を支えている骨が溶けていく病気です。骨は歯茎の下にあるため見た目には健康に見えます。しかし、歯茎の中では歯周病が進行しているのです。

 

1−2.歯茎の下では骨が溶け始めている

歯のレントゲン写真を撮影してみると歯茎の下の骨は溶け始めています。実はこの時には症状はありません。自覚症状がなく歯周病は進行していくのです。

1−3.そのまま放置すると歯が抜ける

2年後、再来院した時には歯周病が重度に進行し1本は自然に抜け、もう一本は急速に骨が溶けています。ここまで進行してやっと奥歯に痛みが出てきました。しかし、治療をして残せる状態ではなくなっています。

2.気付きにくい歯周病を進行させない5つの方法

2−1.歯周病の検査をし、現在の状態を確認する

歯周病は見た目ではわからない状態で進行します。歯周病の治療を行ってくれる歯医者でまずは歯周病の検査をし、現在の状態を確認します。必要であれば歯周病の治療をします。

2−2.歯医者には痛くなる前に行く

歯周病は痛みなどの症状が出た頃にはかなり悪化しています。悪化してからの治療は外科的に再生するか、抜歯になります。そのため歯周病になってからの治療ではなく、ならないように予防をするようにしてください。詳しくは「歯を残したい!歯周病予防は歯を失わないための最も効果的な方法」を参考にしてください。

2−3.定期的に歯医者でレントゲン写真を撮ってもらう

歯茎の中の骨は見た目では分かりません。そのため定期的にレントゲン写真を撮り、骨の状態を確認する必要があります。歯周病が進行してから治療をするとなると外科的に骨を再生させるか、治療ができない場合もあります。1〜3年程度で定期的にレントゲン写真を撮り、手遅れにならないようにします。

2−4.毎回歯周ポケットを測ってくれる歯医者で定期検診を受ける

レントゲン写真はそれほど頻繁に撮影できるわけではありません。そのため、定期検診の時に歯と歯茎の隙間の歯周ポケットを測ることによって歯周病の進行を確認します。歯医者によってはただ歯石を取るだけで歯周病の進行を見逃してしまう場合もあります。しっかりと歯周ポケットを測り、歯周病の進行を予防してくれる歯医者で定期検診を受けるようにしてください。詳しくは「歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法」を参考にしてください。

2−5.1〜6ヶ月おきにメンテナンスを受ける

メンテナンスは歯茎の状態によって1〜6ヶ月程度で歯周ポケット内の細菌を取ることです。歯周ポケットの深さによって期間を変えていきます。歯周ポケットが深い方がメンテナンスの期間を空けてしまうと、急激に歯周病が進行してしまうことがあります。詳しくは「3ヶ月に一度!歯医者でPMTCを行った方がいい6つの理由と費用や手順」を参考にしてください。

3.溶けてしまった骨の治療法

3−1.エムドゲイン再生法

歯周病で溶けてしまった骨を再生させる薬がエムドゲインです。部分的に歯茎の下の骨が溶けてしまった場合、麻酔をし、歯茎を開いて、中の汚れを取った後にエムドゲインを入れて骨を再生させます。すべての骨を再生することができるわけではありませんが、初期や中期まで進行し、溶けた骨を再生させます。詳しくは「歯周病で溶けた骨を治療するエムドゲイン再生療法とは!」を参考にしてください。

歯周病で溶けた骨を再生させるエムドゲイン再生療法の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。

3−2.抜歯

歯周病が重度に進行してしまった歯は治療できず、抜歯になります。そのまま放置すれば周りの歯の骨まで溶かし、健康な歯まで悪くなります。

3−3.歯の延命療法

 抜歯をせずに重度の歯周病を残す場合は口臭や歯茎の腫れ、痛みなどが伴います。できるだけ歯周ポケット内に細菌が溜まらないように、毎月メンテナンスをし、できるだけ歯を延命させるようにします。

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おかざき歯科クリニックの基本情報

ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
                     土          9:00~13:00 14:00~18:00 
     木・日・祝日:休診日

院長経歴

岡崎 弘典

日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主任

まとめ

近年は歯を大切にする方が増え、多くの方が予防歯科で歯医者に訪れ、メンテナンスをしています。そのため歯周病による口臭や歯石や着色などで歯が汚い方はより敬遠されてしまいがちです。せひ、清潔感のある口を維持するために予防歯科で定期的なメンテナンスをお勧めします。 

歯茎下がりは歯周病の始まり

歯周病治療

歯茎が下がると歯がしみやすくなります。あなたは大丈夫でしょうか?


これが歯周病の始まりなのです。


歯周病は虫歯と違って、重度になるまで痛みなどの自覚症状がないため、気付いたら歯が抜ける寸前だったということも少なくありません。歯を支える骨が溶けて、最悪歯を残すことが難しくなるケースもあります。


これから20年、30年、生涯にわたって自分の歯で過ごすためには、今が大切です。 ひどくなってしまう前に、いちど検診を受けることをおすすめします。



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【執筆・監修】岡崎 弘典

日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医

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