セラミックの歯/彼らが銀歯にしない6つの理由

【執筆・監修】岡崎 弘典

おかざき歯科クリニック 院長

歯の詰め物が取れた時、銀歯で治そうかセラミックで治そうか悩みますよね。できれば白い歯で長持ちさせたいと思う気持ちはみんなが同じだと思います。でもセラミックと銀歯はどれだけ違うの。銀歯を入れるとまたとれるの。こんな疑問を解決します。
今なぜ70%の人がセラミックで治療をしているのか。このページでは全て解説します。

また、個別ケースと最新の一時間で出来る歯のセラミック治療までお話しします。ぜひ参考にしてみてください。

1.セラミックにしている人が銀歯にしない6つの理由

1-1.口の中で目立つ

図2

話しているときや笑ったときに銀歯があると目立ちますよね。虫歯になってしまい銀歯をかぶせなくてはいけないとき、「ここに銀歯が入るのか」と残念な気持ちになります。
銀歯ではなく白い白いセラミックの歯に変えると口元だけではなく気持ちまで明るくなります。

1-2.虫歯になりやすい

大人のむし歯の多くは歯と銀歯のすき間からできます。それは歯の磨き方が悪いのではなく、銀歯が劣化することによって起こってしまうのです。お口の中は酸性、アルカリ性、暑い、冷たいなどと過酷な環境です。銀歯は早くに劣化してしまい、歯とのすき間からむし歯になってしまいます。
セラミックは陶器の一種なので、お口の中でも安定し、虫歯になりにくいのです。

1-3.歯ぐきが黒くなる

歯に銀歯を入れると金属の成分が歯や歯ぐきに溶けだして、黒くなってしまいます。金属はぬれたところにあると成分が溶け出し、白い歯もピンク色の歯ぐきも黒くなっていきます。人によっては金属アレルギーを起こす方もいます。
セラミックはお口の中でも安定していて溶け出す心配はありません。詳しくは「70%の方が前歯を保険で差し歯にしない9つの理由」を参考にしてください。

1-4.銀歯の下で虫歯が広がる

実は銀歯と歯はあまりくついていないのです。だから取れないような形にしてはめ込んでいます。中が虫歯になっても取れないように銀歯の形ができています。だから取れたころには虫歯が大きく広がっているのです。
セラミックは歯とよくくっつくので、セラミックの下で虫歯が広がることはありません。

 

1-5.銀歯の精度が低い

驚くべきことに銀歯は50年も前から作り方が変わっていません。多少精度は上がっていますが基本的には粘土で型をとり、手作業で作っていますので経験と勘に頼っています。だから、歯と金属のすき間に汚れがたまりやすく、そこから虫歯になってしまいます。
セラミックはパソコン上で形を作り、機械で削りだしますので、誤差がほとんどないため虫歯になりにくいのです。

1-6.銀歯は汚れがつきやすい

銀歯の表面は見えない小さな傷が多くあり、その傷の中に細菌が詰まっています。歯ブラシで磨いても傷の中の細菌は取れないのでお口の中にべとべと感が残ってしまうのです。
セラミックは表面を一度コーティングして焼いてしまうので、傷がなく汚れが付きにくいのです。

2.歯のセラミック治療のデメリット

2-1.費用が高い

歯のセラミック治療は保険診療として認められていないために自費診療で行うことになります。保険診療の治療の方法や材料は50年前に作られたもので、銀歯などの成分は一部ヨーロッパなどではお口の中で使うことが禁止されている材料もあります。
これだけ医療が進化している中でも保険診療内では戦後間もなくに作られた安全基準の金銀パラジウム合金で治療を行わなくてはなりません。

2-2.セラミックは欠けたり、割れたりすることがある

歯のセラミックはご自身の歯のように水分や粘りがないため欠けたり、割れたりすることがあります。セラミックが割れたり欠けたりする方の多くは歯ぎしりを無意識のうちしている方が多く、強い力が歯全体にかかっています。そのためマウスピース(ナイトガード)でセラミックはもちろんのこと歯全体を守る必要があります。

参考記事
歯ぎしりによって起こる怖い出来事/マウスピースがあなたの歯を守ってくれる
欠けないセラミック!ジルコニアのメリット・デメリット

3.個別ケース

3-1.前歯の神経が死んでしまい変色した歯が気になる方

虫歯や歯を打撲して歯の神経が死んでしまうと、歯の色は徐々に黒ずんできます。特に前歯が変色してくると目立ちます。この場合はセラミックでかぶせるように治療します。前歯なので他の歯に合うような色合わせをして被せます。セラミッククラウン12万円×2本分=24万円です。詳しくは「前歯をオールセラミッククラウンにしたほうがいい7つの理由/費用と期間」を参考にしてください。

図1

3-2.薬によって歯が変色してしまった人

歯が抗生物質などの影響で歯全体がグレーの縞模様に変色(テトラサイクリン症)してしまうと、歯のホワイトニングしても白くなりにくい方が多いです。この場合は歯の表面を一層削りセラミックを貼り付けるラミネートベニアで治療します。セラミックの色は変色することもなく、キレイな状態が維持できます。ラミネートベニア12万円×4本分=50万円です。

図23

3-3.銀歯が気になる人

銀歯を外してみると中は虫歯でした。銀歯は大体5,6年すると劣化してしまい、虫歯になっていることが多いです。銀歯がお口の中からなくなると、明るくなります。大きな詰め物は5万円4本、小さな詰め物は3万円2本です。合計で26万円です。奥歯でも健康のことを考え、セラミックがいいと考える方が多くなりました。

3-4.銀歯が気になる人かぶせ物

奥歯ですが口を開けたら見えるのでセラミック治療をされた方です。もしここに銀歯が入ると目立ってしまいます。かぶせるセラミック7万円です。

図28

3-5.前歯が金属で歯茎が黒くなってしまった方

保険の前歯プラスチックと金属でできています。金属が歯ぐきに漏れ出すと歯ぐきが黒くなってしまいます。セラミック治療は金属を一切使わないため、金属が歯やお口の中に漏れ出す心配はありません。セラミック治療をすることによって目立たなくなることも多いです。かぶせるセラミック9万円4本分36万円です。

25

4.1日で出来る新しいセラミックシステム

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最近では歯のセラミック治療が1時間でできるシステムが開発されました。ドイツのシロナ社製でセレックシステムです。苦しい思いをして粘土で型を取ったりせず、3Dカメラで撮影した歯型がパソコン上で模型になり、その場でセラミックを削って詰め物が出来上がります。詳しくは「セレック最新治療/1日でできるセラミック」を参考にしてください。

  • 歯を削ったあと、3Dカメラでお口の中を撮影し、削った部分がモニターに出ます。※症例により型取りが必要な場合もあります。
  •  コンピュータの上で詰め物を設計します。
  • ミリングマシンが機械でセラミックのブロックを削ります。10分程度で出来上がります。
  • 歯に付け治療完了です。

5.おすすめクリニック

5−1.横浜のおかざき歯科クリニック

ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
                     土          9:00~13:00 14:00~18:00 
     木・日・祝日:休診日

院長経歴

岡崎 弘典

マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関 https://www.dent-kng.or.jp/iryou/shougai/
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医 https://www.dent-kng.or.jp/iryou/sessyoku/
がん歯科医療連携登録医 https://ganjoho.jp/data/professional/med_info/dental/files/14_kanagawa.pdf
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主任

5−2.新百合ヶ丘のアコルデ歯科医院

【ホームページ】 https://www.acorde-dental.com
電話番号 044-952-1555
住所 神奈川県麻生区上麻生1-20-1小田急新百合ヶ丘駅ビル5F 新百合ヶ丘駅から徒歩1分
【医療理念】 正確な判断と確実な治療を患者様に提供すること
【治療で心がけていること】とにかく患者様のお話を聞くこと、患者様とのコミュニケーションを大切にすること
【院長】永瀬 哲弥(ながせ てつや)
【略歴】1988年3月 城西歯科大学 卒業(現 明海大学歯学部)
       4月  医療法人社団 共友会
    1990年7月 アコルデ歯科医院開院
【資格】 日本歯科大学臨床研修指導医

まとめ

歯のセラミック治療は決して高い治療ではありません。歯の一本の価値は100万円とも言われています。歯がなくなってインプラントになれば30~40万以上します。セラミックを入れることにより治療のやり直しのサイクルから抜け出し、一度リセットし直して、新しい永久歯として大切にしていけば決して高い治療ではなくなるはずです。

注意:このページに記載されていることは一般的に起こることです。個人差が有りますので全ての人に起こることではありません。詳しくは歯科医院にてご相談下さい。

おかざき歯科クリニックのセラミック治療の手順

セラミック治療

おかざき歯科クリニックでは、セラミックで精密な治療を行ない、極力やり直しを少なくして、


残っている歯を保存することをオススメしています。



正しいセラミック治療を行なって、本来の白い歯を取り戻しましょう。



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【執筆・監修】岡崎 弘典

日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医

コメント

  1. あや子 より:

    ブログを拝見して驚きました。まさか治療して頂いた銀歯の為にこんなに苦しむとは、今まで気がつきませんでした。一昨年の6月から全身が痒くなり何をしても治りません。銀歯の劣化の為と初めて知りました。ありがとうございます。30年の銀歯が沢山あります。あまり痛くはありませんが歯茎が弱いと昨年行ってた歯医者さんが言ってました。TVで歯の為に湿疹が出て歯の治療をしたら湿疹が治ったという番組を見たので、歯医者に行って金属アレルギーの話しをして一部の歯を替えてもらいましたが、最初は白い歯にすると言ってたのに結局銀歯にされました。自分は皮膚科で歯のせいだと言われなかったので、原因不明のままいままで苦しんできましたが、先生のブログを拝見してようやく銀歯のアレルギーと知りました。早速白い歯に替えようと思いました。本当にありがとうございました。

  2. みき より:

    元々あった銀歯を外し現在セラミックスの治療中です。
    仮の詰め物を入れているのですが、食事を取る際に痛めがあり、かかりつけの医師に相談したところ神経の治療が必要だと言われました。銀歯を外したあと、削りすぎた為に神経に触るようになったと言う事はあり得るのでしょうか?
    セラミックスにする際に大きく削るしかないと言われ、実行したのですが実際にそうなのでしょうか?

    1. 岡崎弘典 より:

      そうですね。
      歯を削った表面は象牙質という部分が出ます。そこには神経の細い管の象牙細管があります。
      仮詰めの状態だと象牙細管にある神経が、仮詰めが動いた時に刺激で痛みとして出てしまうことがあります。
      最終的なセラミックを詰めると痛みが取れる場合があります。
      歯の神経を抜く前に麻酔をして、セラミックを付けてから様子を見られてはいかがでしょうか。
      2、3か月症状を確認し、どうしても痛みが強くなるようであれば神経を抜くかどうかを決めた方がいいと思います。

      1. 理恵 より:

        私も詰め物をしていたところから、虫歯になって削っていたところ突然歯から血が出て神経がでてしまいました。こうなると大体は痛みがでるから抜いてからセラミックにしたほうがいいと言われました。
        歯から血がでてたらもう抜くしかないのでしょうか?
        セラミックを被せてからまたやりなおすのは大変だと思うのですがなやんでしまいます。
        よろしくお願いします。

        1. 歯のブログ より:

          そうですね。
          虫歯が深く、虫歯を取っている途中で歯の神経の部分から血が出てきたということですね。
          その場で出血が止まる程度ならば神経を保護する治療を行いますが、出血が止まらなければ歯の神経が再生する可能性が低いので、
          歯の神経を抜く必要があります。
          また、ギリギリで神経を残した場合、その後痛みが出るとせっかく入れたセラミックをやり直さなければいけないことを心配されているのですね。
          その可能性はあると思います。心配であれば仮に詰めた状態で半年程度様子を見て、痛みが出なければセラミックを被せてはいかかでしょうか。

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