根管治療の失敗やトラブル7例/安心して任せられる歯医者の選び方

【執筆・監修】岡崎 弘典

おかざき歯科クリニック 院長

あなたは以前、根管治療を行ったが違和感や痛みが残り、根管治療が失敗しているのではないかと不審に思われているのではないでしょうか。根管治療は虫歯が歯の神経まで進行した場合に、歯を残すために行う歯の根の治療です。
一度根管治療をしても被せ物をした後から違和感が取れなかったり、治療後数年経ってから歯茎が腫れてしまったなど根管治療はトラブルが多い治療です。それは根管治療の失敗が原因になることがあります。もともと根管治療は難しい治療ですし、成功率も高い治療ではありません。その上、失敗も多い治療なのです。

トラブルになってしまった歯の多くは抜歯と宣告されてしまいます。しかし、専門的な根管治療を受ければ歯を残すことができる場合もあります。今回は他院で行われた根管治療の失敗やトラブルを当院で解決した症例についてご報告します。

1.根管治療で起こる失敗やトラブル

1−1.根管の中に以前治療した器具が残っている

他の歯医者で数年前に根管治療を行ったが最近急に歯茎が腫れてしまった方です。根管治療は2度行ったことがあり、2度目の時に歯の中に器具が残っているので取り除いたとの説明を受けていました。しかし、レントゲンを撮影すると器具はまだ残っていました。器具自体は根管治療の時にはある程度の確率で折れてしまうことがあります。器具が感染していなければそのまま残しても問題はありません。もちろん折れないように注意深く治療を行う必要はあります。ただし、この器具が原因で歯の根の中が感染してしまう場合には取り除く必要があります。

歯の中にあった器具はマイクロスコープ(手術用顕微鏡)や超音波などを使い、折れた器具を取り除き、歯の根の先端部分まで消毒を行っています。

1−2.歯に穴が空いている

他院で数年前に治療した被せ物の金属が取れてしまった方です。金属の中には虫歯が広がっていて、歯の中に穴が開いていた状態です。唾液が入らないようにプラスチックの壁(隔壁:かくへき)を作り、歯を再生させるためのセメントをつめて改善しています。歯の治療を何度も繰り返すと歯が薄くなり、治療の時に穴が開いてしまいます。

歯の中に開いてしまう穴は虫歯の進行や器具操作の誤りでできてしまうことがあります。今回はギリギリ歯を残すことができましたが、次回虫歯になれば抜歯が必要になります。

1−3.根の治療がされていない部分がある

歯の根の数はある程度は決まっていますが、人によって違いもあります。歯の神経が失われている場合には全ての根の中を消毒し、薬を詰めなければ、根の先に膿が溜まってしまいます。根管治療がされていない根があると、歯茎が腫れたり、痛みが出てしまうことがあります。そのためマイクロスコープという手術用顕微鏡で見落とされた歯の根を見つけ出し、根管治療を行えば歯の根の先の膿を改善できます。

1−4.歯の神経をギリギリ残したが、神経が死んでしまう

歯の神経はできるだけ残した方が歯に再生機能が残るために、歯の寿命が延びます。しかし、神経を残しても自然に死んでしまうこともあります。その場合は根管治療を行い、歯の中の細菌を取り除く必要があります。
当院ではできるだけ歯の神経を残すために歯の神経を再生させるためのMTAセメントという最新の薬を使い、3ヶ月程度経過を観察し、歯の神経が改善されているのを確認してから、被せる治療を行います。詳しくは「最新治療!MTAセメントが効果を発揮する5つの治療法」を参考にしてください。

1−5.根管治療しても腫れを繰り返してしまう

実は一般歯科で行う根管治療の成功率は60%程度です。これが2回目、3回目となると成功率はより下がってしまいます。そのためいくら消毒を繰り返しても根管治療で治せない場合も多いのです。根管治療で治せない場合は歯の根の先の一部を取り除く歯根端切除術(しこんたんせつじょじゅつ)を行います。当院では根管治療で腫れを繰り返してしまう方は歯根端切除術で対応しています。詳しくは「歯根端切除術/根の治療では治らない膿の袋を取り除く」を参考にしてください。

1−6.いつまでも違和感が取れない場合がある

根管治療を行い、レントゲンで問題がなくてもいつまでも違和感が取れない場合があります。歯の周囲や中枢の神経に原因があり違和感として残ってしまうことがあります。ペインクリニックなどで痛みをコントーロールする必要があります。何度も根管治療を繰り返しても歯のダメージが大きくなるだけです。

1−7.歯が原因でないのに根管治療をされてしまう

歯の痛みは歯が原因でない場合もあるのですが、歯医者が気づかずに根管治療をしてしまうこともあります。もちろん、歯が痛い多くの原因は歯にあります。そのためいくら根管治療を行っても歯の痛みが取れないのです。当院ではCTレントゲンで確認を行うことによって、痛みの原因がわかる場合があります。詳しくは「最新歯科用CTレントゲン/治らない歯の痛みを解決する!」を参考にしてください。

2.根管治療で不安を感じたらすべきこと

いつまでも根管治療が終わらない、痛みが取れない、最後には抜歯と言われたなど根管治療中に不安を感じたら次のことを行ってください。

2−1.治療している歯医者で現在の状態を確認する

根管治療を行っている歯医者で、現在の歯の状態について確認します。写真やレントゲンなどで現在の状態や治る可能性など自分で不安に思っていることを聞いてみます。治療なので100%治るわけではありませんが、現在の見解を担当の歯科医師やスタッフに確認することは必要です。

2−2.根管治療が得意な歯医者に相談をする

セカンドオピニオンを利用します。根管治療の状態を治療が得意な歯医者や専門医で確認してもらうことによって現在の状況がはっきりするかもしれません。特に3次元のCTレントゲンやマイクロスコープで歯の中を確認すればある程度の状況がわかります。

2−3.根管治療専門医で治療をしてもらう

保険外診療になってしまうことが多いのですが、根管治療専門医で根管治療を行ってもらえば一般の歯医者で行うよりも成功率は高くなります。費用がかかっても安心したいという方にはお勧めです。

3.根管治療が得意な歯医者の見分け方

3−1.ラバーダムは絶対使っている

根管治療は歯の根の中の細菌を減らし、感染が起こらないように密閉する治療です。根管治療を行っている最中に唾液が入り込んでしまうとそれだけで根管治療は失敗なのです。この唾液が入り込まないようにするものがラバーダムというゴムのマスクです。このラバーダムをしなければどんなに時間をかけても、消毒を繰り返しても根の中に細菌が入り、数年後には感染してしまう可能性が大きいのです。最低限ラバーダムを使ってくれる歯医者で治療を行わなければ根管治療の成功率は下がってしまいます。詳しくは「ラバーダム防湿で根管治療をすると成功率が上がる5つの理由」を参考にしてください。

3−2.マイクロスコープを使っている

マイクロスーコープとは手術用顕微鏡のことで何十倍も拡大した状態で根管治療を行うことができます。実はマイクロスコープを使った場合と使わなかった場合の根管治療の成功率の差はほとんどないのです。ただし、根管治療では治らなかった場合の歯根端切除術の成功率は90%と40%でマイクロスコープを使った方が断然高いのです。そのためマイクロスコープはなくてもいいがあった方が安心です。詳しくは「歯科用マイクロスコープが歯の寿命を延ばす6つの理由と費用」を参考にしてください。

3−3.3次元CTレントゲンで診断している

根管治療専門医でも3次元CTレントゲンがないところも多くあります。そのためなくても治療の成功率は変わりません。しかし、CTレントゲンがあった方が、通常のレントゲンより歯の状態がわかりやすく、治療方針も決定しやすくなります。

まとめ

根管治療は失敗やトラブルが多くとても難しい治療です。しかし、歯を残すには重要な治療です。根管治療のトラブルや失敗を回避するには歯医者選びがとても重要です。歯医者を近い、便利で選ぶのではなく治療への取り組みや考え方で選んでください。また、抜歯と言われた歯でも他院では残せる場合もあります。諦めずに一度セカンドオピニオンを利用してみてはいかがでしょうか。

おかざき歯科クリニックの根管治療の流れ

根管治療

おかざき歯科クリニックでは最大限抜歯を回避する治療理念のもと治療を進めていきます。


根の治療の正確さによって歯の寿命が大きく変わってしまいます。


おかざき歯科クリニックでは、正確な診断と超精密治療により根の中の汚れをきれいにし、治療を進めて行きます。



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【執筆・監修】岡崎 弘典

日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医

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