歯茎から出血があったり、歯茎が下がってきたりして歯周病が心配で、歯周病に効果のある歯磨き粉を探している方も多いのではないでしょうか。歯周病は歯周病菌によって、歯の周りの骨が溶けていく病気です。歯周病用の歯磨き粉は市販で多く販売されていますのでどれを買ったらいいのか迷いますよね。今回は歯周病に効果的な歯磨き粉の5つの特徴とおすすめ商品、効果的な使い方をお伝えします。ぜひ参考にしてください。
1.歯周病に効果的な歯磨き粉の5つの特徴
1−1.歯周病菌に効果的な薬用成分が入っている
歯周病は歯周病菌が歯周ポケットを作り、歯周ポケットが深くなって、周りの骨を溶かしていく病気です。歯周病菌に対する殺菌効果の高い薬用成分が入っている歯磨き粉がおすすめです。
1−2.歯茎の腫れを抑える薬用成分が入っている
歯周病は歯茎が腫れを伴う病気です。歯茎が腫れていると、出血や痛みが出て、しっかりとした歯磨きがしにくくなります。そのため歯茎の腫れである炎症を抑える成分が入っていると、歯周病の症状を効果的に抑えることができます。
1−3.ジェルタイプで薬用成分が歯周ポケットに留まりやすい
歯周病菌はバイオフィルムという膜に守られ、薬用成分が浸透しにくい状態にあります。ジェルタイプの歯磨き粉を使うことによって、薬用成分が長く歯周ポケットに留まり、歯周病菌を効果的に殺菌できます。
1−4.フッ素が入っている
歯周病によって歯茎が下がると歯の根元にある象牙質(ぞうげしつ)が出てきます。象牙質は歯の上の部分にあるエナメル質より柔らかく、虫歯になりやすい部分です。フッ素が入っていることによって虫歯になりやすい象牙質を強化することができます。詳しくは「フッ素を歯磨き粉で効果的に取り入れる使い方」を参考にしてください。
1−5.研磨剤が入っていない
歯茎が下がって出てきた象牙質はエナメル質より柔らかいため、研磨剤が多く入っている歯磨き粉で磨きすぎると削れてしまうことがあります。しかし、研磨剤が入っていないと歯に着色が起こりやすいため、着色が気になる方はエナメル質部分だけ研磨剤入りの歯磨き粉で磨くことをおすすめします。
2.おすすめの市販の歯磨き粉
2−1.ライオンのDENT.システマSP−Tジェル
歯科用の歯磨き粉ですが通販等でも購入可能です。歯周病に効果的な成分が全て含まれている歯磨き粉です。粘度が高く歯周ポケットに成分が止まりやすいのですが、味が苦手な人も多いです。値段は1,500円(税別)です。
2−2.コンクールジェルコートF
歯科専売品ですが通販等で購入可能です。歯医者ではよく使われている歯磨き粉です。殺菌作用の高いクロルヘキシジンが含まれています。システマSP−Tよりは粘度は低いのですが、味はマイルドです。値段は1,000円(税別)です。
3.歯周病用歯磨き粉の効果的な使い方
3−1.少し大きめの歯ブラシで磨く
歯周病の方は歯茎が下がっているため、小さな歯ブラシでは歯や歯茎に境目を分けて磨く必要があります。器用な方はそれでもいいのですが、少し大きめの歯ブラシで歯と歯茎の境目を一緒に磨くようにしてください。歯ブラシの毛は多く、硬さは普通から軟らかめのものを選んでください。歯磨き粉をたっぷりつけ、歯周ポケットに浸透するように15分程度かけてしっかり磨いてください。詳しくは「虫歯や歯周病を徹底的に防ぐ「歯磨き力」をつける6の秘訣」を参考にしてくだし。
おすすめ歯ブラシ
デントEXシステマGenkiJ430円は毛先が密集し、毛先の幅も広く、歯周病の方におすすめの歯ブラシです。通販等で購入可能です。
3−2.隙間にあった歯間ブラシで磨く
歯周病の方は歯と歯の間に隙間が開いています。歯周病が最も進行しやすい場所も歯と歯の間です。そのため歯と歯の隙間にあった歯間ブラシでしっかり歯垢を取り、歯周ポケットの中に歯磨き粉が浸透するように磨きます。詳しくは「歯の隙間にはこれ!歯医者が歯間ブラシを勧める3つの理由」を参考にして下さい。
おすすめ歯間ブラシ
テペの歯間ブラシは予防先進国のスウェーデンで開発された歯間ブラシです。大きさの種類も豊富で歯医者ではよく薦められる歯間ブラシです。4Sから4Lまで9種類あり、8本入りで900円程度です。まっすぐのタイプは根元を曲げて使うことができます。通販等で購入可能です。
3−3.歯磨き後のすすぎは少なめで成分を残す
歯磨き後のすすぎは少なくして、歯磨き粉の成分が口に残るようにします。すすぐ量は片手にすくった水5mL程度で、一回だけにします。はじめは口の中に残った成分が気持ち悪く感じますが、その成分が残っている間は何かを食べても美味しくないので間食防止にも役立ちます。
4.より効果的な使い方
4−1.マウスピーを使う3DS(Dental Drug Delivery System)
3DSは歯医者でマウスピースを作製し、歯磨きの後にマウスピース内に歯磨き粉を入れ、歯周ポケット内に歯磨き粉の成分を浸透させる方法です。寝ている時が最も歯周病が進行しやすい時間帯なので、寝る前に行います。歯磨き後、マウスピース内に歯磨き粉を入れ、5分程度歯にマウスピースを装着します。その後軽くゆすいでから寝ます。3DS用マウスピースに関してはかかりつけの歯医者で相談してください。詳しくは「歯周病を薬で治す最新3DS除菌療法と歯周病菌に効果のある薬」を参考にしてください。
4−2.歯周病は自分だけでは治せない
歯周病を治すには歯医者との連携が必ず必要です。歯周病は自分で治せる病気ではないのです。90%は毎日の歯磨きですが、歯石を取ったり、溶けてしまった骨を再生したり、古い汚れを定期的に取り除いたりしないと、歯周病は進行してしまいます。かかりつけの歯医者に自分が歯周病かどうか検査をしてもらい、定期的に歯のメンテナンスを受けるようにしてください。その上で歯周病用の歯磨き粉の効果が発揮されるのです。
おすすめクリニック
おかざき歯科クリニックの基本情報
ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
土 9:00~13:00 14:00~18:00
木・日・祝日:休診日
院長経歴
岡崎 弘典
日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主任
まとめ
歯周病は歯を失う原因の1番の理由です。歯周病が進行してから改善させるには外科的な処置が必要になります。また、抜歯が必要になることもあります。歯周病は進行してからではなく、進行しないように予防することが必要なのです。かかりつけの歯医者で定期的に歯のメンテナンスをして自分の歯を大切にしてください。