大人のエチケット!臭い歯槽膿漏を徹底的に治す10の方法

【執筆・監修】岡崎 弘典

おかざき歯科クリニック 院長

歯槽膿漏の臭いで話している時、相手が臭いと思っていないか不安な方も多いのではないでしょうか。歯槽膿漏とは歯の周りの骨が溶けて、膿が出ることです。年齢とともに歯槽膿漏になりやすくなり、加齢臭の1つでもあります。後輩や部下にいくらいいことを言っても、臭い歯槽膿漏のままで話しても、上司の言葉はなかなか耳に入ってこないものです。今回は臭い歯槽膿漏を徹底的に治す10の方法をお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

1.臭い歯槽膿漏を徹底的に治す10の方法

1−1.朝と寝る前に徹底的に歯を磨く

歯槽膿漏が最も進行する時間帯は夜寝ている時間です。寝ている時には唾液が少なくなるため、唾液の中に含まれる殺菌成分も減り、歯槽膿漏の細菌が多くなります。寝る前に徹底的に歯を磨き細菌の量を減らしておきます。また、朝は最も細菌が口の中にいる時間です。細菌の出すガスや腐敗が口臭の元です。朝の歯磨きも徹底的に行います。

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残っている歯垢を確認するには歯垢染め出し液

歯槽膿漏の原因である歯垢は白く、見た目では落ちているのかどうかわからないことがあります。歯磨き後に歯垢染め出し液を使うと、徹底的に歯垢を落とすことができます。詳しくは「虫歯や歯周病を徹底的に防ぐ「歯磨き力」をつける6の秘訣」を参考にしてください。

電動歯ブラシは磨いたつもりに注意

電動歯ブラシは歯垢を落とす効率的な道具です。上手に使えば歯ブラシよりも歯垢を落とすことができます。しかし、ブラシの先が歯に当たらなければ歯垢は落とすことができません。磨いたつもりにならないことが必要です。詳しくは「電動歯ブラシで効果的に歯垢を取る6つの使い方とおすすめランキング」を参考にしてください。。

1−2.サイズの合った歯間ブラシを使う

歯と歯の間の根元は歯槽膿漏が最も進行しやすい場所です。歯ブラシでは落としきれない歯垢を、歯間ブラシで落とします。歯間ブラシは隙間のサイズに合わせて使わないと、歯垢が落ちなかったり、歯茎を傷つけてしまいます。歯間ブラシの毛先が歯茎にあたり、多少抵抗があるぐらいの大きさを使うと効果的です。詳しくは「歯の隙間にはこれ!歯医者が歯間ブラシを勧める3つの理由」を参考にしてください。

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1−3.歯茎の腫れを抑える歯磨き粉を使う

歯槽膿漏の口臭は歯茎からの出血などによる血生臭い匂いです。歯茎の腫れや出血を防ぐために腫れを抑える歯磨き粉や洗口剤を使います。ただし、歯磨き粉や洗口剤だけでは歯槽膿漏の原因である歯垢は取れないため、歯ブラシや歯間ブラシの補助的なものとして使う必要があります。

コマーシャルの歯磨き粉の効果

TVで宣伝している歯磨き粉は腫れを抑える成分が含まれているので、多少の歯槽膿漏に対する効果はあります。しかし、その歯磨き粉を使ったからといって歯槽膿漏が治るわけではありません。特に日本では効能が強い薬をドラッグストアでは買えないのです。

1−4.歯科衛生士によるブラッシング指導を受ける

歯槽膿漏の主な原因は歯垢の取り残しです。今までの歯の磨き方では歯槽膿漏は進行するだけで、改善することはできません。効果的な歯磨きの仕方を予防歯科のプロである歯科衛生士に教えてもらうことで、歯槽膿漏の原因である歯垢を毎日、徹底的に落とします。

1−5.歯石を取る

歯垢が唾液や血液と結びついたものが歯石で、歯茎の腫れや口臭の原因にもなります。歯石になってしまうと歯磨きでは落とすことができません。歯石は細菌の温床となり、歯槽膿漏を悪化させる要因です。歯石を徹底的に取り除くこととによって、歯垢が残りにくくなります。詳しくは「歯石を取らないと口臭がきつくなる5つの理由」を参考にしてください。

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1−6.歯周ポケットの改善を行う

歯槽膿漏になると歯周ポケットが深くなり、細菌や膿が溜まり、口臭の原因となります。歯周ポケット内の歯石を取って歯茎を引き締めたり、溶けてしまった骨を再生させることによって歯周ポケットを浅くする必要があります。詳しくは「歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法」を参考にしてください。

1−7.定期的に歯周ポケット内を洗浄する

歯周ポケットが再生治療をするほど深くなかったり、体の問題で再生治療ができない場合もあります。その場合は歯周ポケットの中に細菌が溜まり、口臭が強くなってしまいます。定期的に歯周ポケット内を歯医者で洗浄することによって口臭の原因である細菌を外に出していきます。

1−8.改善が見込めない歯は抜歯する

歯槽膿漏が重度で根の先まで骨が溶けてしまっている場合は骨を再生することができません。歯周ポケットの中には膿が溜まりつづけ、口臭も続いてしまいます。腐ってしまっている歯を抜歯し、周りの膿の袋を取り除いて口臭を止める必要があります。

1−9.サプリメントで悪玉菌を善玉菌に変える

プロバイオティクスとは悪い菌(悪玉菌)が増えたとき、良い菌(善玉菌)を増やして細菌のバランスを整えることです。口の中の場合、歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌が増えると歯や歯茎に悪い影響が及びます。
プロバイオティクスで善玉菌を増やすことによって、口の中の悪玉菌の比率を相対的に減らし、口の中のバランスを整え、正常な状態に近づける予防法です。

1−10.見た目にも臭く見える

歯の表面に着色や歯石が付いていると、臭いがなくても臭そうに見えてしまいます。大人のエチケットとして歯をきれいにしておくことはとても重要です。定期的に歯医者でクリーニングをして、他人に不快な思いをさせないようにしましょう。

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2.自宅でできる口臭チェック

タニタ食堂で有名なタニタ株式会社から、簡易的な口臭測定器ブレスチェッカーが3千円前後で販売されています。確実な数値ではありませんが、口臭が気になる方は購入してみてはいかがでしょうか。口臭外来で測定するような専門的な数値は出ませんが、目安にはなるのではないでしょうか。詳しくは「自宅でできる3つの口臭チェックと11の予防法」を参考にしてください。

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3.その他の口が臭くなる原因

3−1.親知らずの腫れ

親知らずは横向きや斜めになって生えてくることが多い歯です。そのため親知らずの周りには食べかすや細菌が溜まりやすく、腐敗臭(ふはいしゅう)や膿の臭いが出てきます。親知らずは抜歯をしたほうがいい場合が多いです。詳しくは「親知らずが口臭の原因となる5つのメカニズムと3つの対策法」を参考にしてください。

3−2.根の先の膿/歯根嚢胞(しこんのうほう)

 歯根嚢胞は歯の根の先にできる膿の袋です。歯茎におできみたいな膿の出口を作り、そこから膿を出すことがあります。膿はネバネバとし、口が臭くなります。歯の根の治療を行い、治らなければ歯の根の先を切断することもあります。詳しくは「歯の根の先に膿が溜まる歯根嚢胞/8つの症状と治療法」を参考にしてください。

3−3.舌のコケ/舌苔(ぜったい)

舌が白く、コケが生えているように見えるものを舌苔と言います。舌苔は舌の表面に食べかすや細菌の死骸が溜まったものです。口臭の原因になりやすいので、舌ブラシで軽くこすると取れてきます。詳しくは「口臭の元!舌が白い舌苔(ぜったい)ができる9つの原因と取り方」を参考にしてください。

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4、電動歯ブラシも効果的

電動歯ブラシは手で磨くよりも何倍ものスピードで歯垢を取り除きます。コツさえ覚えれば口臭も減らすことができます。特にオムロンのメディクリーンのすき間みがきブラシは歯医者ですすめられるタフトブラシ「ワンタフトブラシでここを磨く!7つの効果的な使い方」の形の似ています。歯槽膿漏で口臭が起こりやすい部分にピタッとはまりますのでぜひ使ってみてください。

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おかざき歯科クリニックの基本情報

ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
                     土          9:00~13:00 14:00~18:00 
     木・日・祝日:休診日

院長経歴

岡崎 弘典

日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主

 まとめ

大人のエチケットとして歯をきれいにしておくことは、もはや当たり前の時代です。前歯に着色や歯石がたくさんついていれば、見た目だけで臭く見えてしまいます。そして口臭は周りの人はわかっていても言い難いものです。歯槽膿漏はしっかりと治し、定期的に歯医者でクリーニングをして、かっこいい大人であり続けてください。

歯茎下がりは歯周病の始まり

歯周病治療

歯茎が下がると歯がしみやすくなります。あなたは大丈夫でしょうか?


これが歯周病の始まりなのです。


歯周病は虫歯と違って、重度になるまで痛みなどの自覚症状がないため、気付いたら歯が抜ける寸前だったということも少なくありません。歯を支える骨が溶けて、最悪歯を残すことが難しくなるケースもあります。


これから20年、30年、生涯にわたって自分の歯で過ごすためには、今が大切です。 ひどくなってしまう前に、いちど検診を受けることをおすすめします。



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【執筆・監修】岡崎 弘典

日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医