歯周病の口臭で悩んでいる方も多いのではないでしょうか。歯周病は口臭の中で最も臭いが強く、最も多い原因でもあります。そのため、歯周病を改善すれば大半の口臭が消えるといっても過言ではありません。歯周病を改善することは口臭だけでなく、口の健康や体の健康にも重要なのです。今回は歯周病が原因の口臭を自宅と歯医者で行う改善方法をお伝えします。ぜひ、参考にしてください。
1.自宅で行う歯周病の口臭を改善する方法
1−1.朝晩必ず2回以上は歯磨きをする
朝晩、歯周病菌が多くなる時間に徹底的に歯を磨きます。歯周病菌が最も多く繁殖する時間は夜寝ている時です。寝ている間は唾液の量が少なくなり、唾液の中にあるリゾチームという殺菌作用のある成分が歯周病菌に作用しなくなります。そのため、寝る前に歯周病菌を減らし、朝起きた時に増えた歯周病菌を退治することによって口臭を防ぐことができます。詳しくは「虫歯や歯周病を徹底的に防ぐ「歯磨き力」をつける6の秘訣」をつける6の秘訣」を参考にしてください。
1−2.デンタルフロスを使う
デンタルフロスで歯と歯の間の細菌をしっかり落とす習慣をつけるようにします。歯周病が進行する80%以上は歯と歯の間から始まります。歯と歯の間の細菌は歯ブラシだけでは落とすことができず、デンタルフロスを使わなくてはならないのです。歯周病の口臭を減らすにはデンタスフロスは欠かせないものです。詳しくは「歯医者は絶対やっている!デンタルフロスで虫歯や歯周病を防ぐ方法」を参考にしてください。
1−3.殺菌作用のある歯磨き粉を使う
殺菌作用の高い歯磨き粉を使い、歯周病菌を減らします。近年の歯磨き粉は歯周病菌に対する殺菌作用や、歯茎に対する腫れを抑える作用がある成分が含まれたものが多く販売されています。そのため歯磨きの時には歯磨き粉を使い、最後のうがいを少なくして殺菌成分が口の中に残るようにすると効果的です。
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1−4.サプリメントを使う
プロバイオティクスとは悪い菌(悪玉菌)が増えたとき、良い菌(善玉菌)を増やして細菌のバランスを整えることです。口の中の場合、歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌が増えると歯や歯茎に悪い影響が及びます。
プロバイオティクスで善玉菌を増やすことによって、口の中の悪玉菌の比率を相対的に減らし、口の中のバランスを整え、正常な状態に近づける予防法です。
2.歯医者で行う歯周病の口臭を改善する方法
2−1.歯磨きの方法の指導を受ける
自己流の歯磨き方法ではいつまでも歯周病が改善しないことが多いのです。せっかく頑張って長い時間歯磨きをしても、歯周病菌が落ちていなければ時間の無駄です。歯医者には歯科衛生士という歯磨きの仕方を教えてくれるプロがいます。歯科衛生士に自分の癖や磨き残しを教えてもらい、自分で効率的に歯周病菌を落とせるようになると口臭が防ぐことができます。
2−2.歯石を取る
歯石を定期的に落とすことによって口臭を防ぎます。歯石は付いてしまうと自分では落とすことができなくなってしまいます。歯石は歯周病菌の巣となり、歯茎の腫れや口臭の原因となります。歯石が多く付いてしまう前に、少ないうちに定期的に取る方が効果的です。詳しくは「歯石を取らないと口臭がきつくなる5つの理由」を参考にしてください。
2−3.歯周ポケットの改善を行う
歯周ポケットは深くなると歯周病菌が溜まり、膿が出て口臭の原因になります。歯周ポケットが深くなると自分で歯ブラシやデンタルフロスで中の細菌を取ることができないため、膿が溜まって口臭の原因になります。歯周ポケットを改善するには、外科的に溶けてしまった骨を再生させる必要があります。詳しくは「歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法」を参考にしてください。
2−4.定期的に歯周ポケット内を洗浄する
歯周ポケットが再生治療をするほど深くなかったり、体の問題でできない場合もあります。その場合は歯周ポケットの中に歯周病菌が溜まり、口臭が強くなってしまいます。定期的に歯周ポケット内を歯医者で洗浄することによって口臭の原因である歯周病菌を外に出していきます。
2−5.改善が見込めない歯は抜歯する
歯周病が重度で根の先まで骨が溶けてしまっている場合は骨を再生することができません。歯周ポケットの中には膿が溜まりつづけ、口臭も続いてしまいます。腐ってしまっている歯を抜歯し、周りの膿の袋を取り除いて口臭を止める必要があります。
3.歯周病が口臭の原因となるメカニズム
3−1.歯茎が腫れて血なまぐさい
歯茎にプラークが付いていると、歯茎は腫れ出血してきます。血には独特の生臭さがあるため、口臭が強くなります。自分では気づきにくい出血もあるため、デンタルフロスを行った時に血が付いていないか見てみると、歯茎からの出血や口臭が確認できます。
3−2.歯周ポケットで細菌が発酵して腐敗臭
歯周ポケットの中の細菌は歯ブラシなどでは取れないため、長期間細菌が留まります。そのため細菌が発酵し、腐敗して口臭の原因となります。歯周ポケット内の細菌は歯医者で定期的に取り除かなければ、腐敗が続いてしまいます。
3−3.歯茎が膿んで膿臭い
歯周ポケットがより深くなると、歯茎の中で膿が溜まってきます。膿は白血球や細菌の死骸でとても臭くなってしまいます。場合によっては強い腫れや痛みを伴うこともあります。
4.スメルハラスメントとは
口臭などの臭いによって相手に不快な思いをさせることです。会社でも学校でも家でも歯周病の口臭は相手に不快な思いをさせてしまいます。先進諸国に比べ、歯並びや口腔衛生に対して遅れている日本は、30歳以上の成人の80%は歯周病とのデータがあります。デンタルフロスや定期的な歯医者でのクリーニングの習慣が少ない日本では、まだまだ歯周病による口臭の認知度が低いのが実情です。今後、海外資本が多く入ってくる日本において、外国人の割合が増えてくるのは確実です。そのとき、スメルハラスメントで訴えられかねない時代がすぐ近くにきています。 仕事や人間関係で損をしないためにも口臭の改善は必要となっています。詳しくは「意外と知らない?口臭の本当の原因と適切な対処法」を参考にしてください。
おすすめクリニック
おかざき歯科クリニックの基本情報
ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
土 9:00~13:00 14:00~18:00
木・日・祝日:休診日
院長経歴
岡崎 弘典
日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主任
まとめ
歯周病はなってしまうと改善することが難しい病気です。しかし、予防がしやすい病気でもあります。早くから歯周病予防を行うことができれば、口臭や抜歯、入れ歯とは生涯無縁の生活が送れるかもしれません。今からでも歯周病に対して前向きに取り組んでみてはいかがでしょうか。