インプラント治療を行いたいがどこで治療を受けたらいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。近年、インプラント治療を行っている歯医者が増えています。しかし、実はインプラント治療を安全に行うには高度な技術や設備が必要なのです。インプラント専門医がいる歯医者にはCTレントゲンや高性能な滅菌器など通常の歯医者では置いていない機械が必要となります。今回はインプラント専門医が失敗しないために行っている7つのことをお伝えします。ぜひ参考にしてください。
1.インプラント専門医が失敗しないために行っている7つのこと
インプラント治療の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。
1−1.3次元のCTレントゲンで確認する
インプラントは顎の骨の中に人工の歯根を入れる処置です。顎の中には血管や神経、副鼻腔など注意しなければいけない部分があります。一般的な歯医者で撮影するパノラマレントゲンでは2次元のため正確に診断をすることができません。インプラント専門医は必ずCTレントゲンで正確な診断を行います。
1−2.シュミレーションソフトでインプラントの位置を決める
インプラント治療を行うには正確な設計図が必要です。CTレントゲンを撮影後、インプラントを顎のどの位置に入れ、長さ、太さなど正確な設計図を作ります。設計図なしに正確な治療はできないのです。
1−3.ガイデッドサージェリーを行う
ガイデッドサージェリーとはインプラントの精度をさらに向上させるためにシュミレーションソフトから位置情報をマウスピースに取り込み、インプラントのズレをほぼ無くして行う方法です。人間の感覚に頼らずに行えるため高精度の治療が行えます。また、この方法だと歯茎に切開を入れたり、糸で縫ったりすることもありません。治療後の腫れや痛み、出血をなくすことができ、体にやさしいインプラントを行うことができます。
1−4.感染対策をしっかりする
インプラントは生体の中に人工の金属を入れる処置です。抜歯のように悪いものを外に出すのではなく、異物を中に入れる高度な滅菌システムが必要になります。一般歯科医院で行われているものではなく、医科の手術で行われるクラスBと言われる滅菌器が必要になります。
1−5.生体モニターやAEDを設置する
インプラント手術の際は感染しないように顔に滅菌シートをかぶせます。顔の表情や色が確認できないため生体モニターで監視しながら手術を行います。また、麻酔など行う歯科医院では急激な血圧の上昇を起こす場合があり、AEDが当たり前のように置かれています。
1−6.予防歯科を取り入れる
インプラントも歯周病になり抜けてしまうことがあります。インプラント処置前には歯周病菌を減らすように、歯周病治療を行います。処置後はインプラントが感染しないように定期的にクリーニングをします。インプラントは体にとって異物のため、一生涯メンテナンスをし続けなければなりません。予防システムがしっかりとしている施設で行わないと、インプラントを入れた後、アフターケアが何もないまま、終わりにされてしまいます。
1−7.研修によく参加する
インプラントは日々進化しています。昔のやり方をいつまでもやっていては成功率は上がりません。新しい知識を吸収するために海外研修や定期的に勉強会に参加しているスタッフが多い施設を選ぶようにしてください。
2.インプラント専門医が行う特殊な治療
2−1.インプラントの歯茎下がりを防止する
インプラントの周囲には骨だけではなく細菌が入り込まないような硬い歯茎が必要です。歯を抜歯後、長期間経っていると歯茎が薄くなっている場合があります。薄い歯茎の部分にインプラントを入れると、インプラント周囲が細菌によって腫れてしまったり、歯茎が下がって、インプラントが見えてきてしまうことがあります。そのためインプラント周囲に硬い歯茎を作る処置をします。
2−2.顎の骨を再生させる
歯は状態の悪い場合にしか抜きません。そのため歯だけでなく歯の周りの骨が溶けてしまっていることが多いのです。そのままではインプラントを入れることができないので、溶けてしまった骨を再生させる治療を行ってからインプラント治療を行います。
2−3.インプラントを再生させる
インプラントを入れて期間が経つとインプラントの周囲の骨が溶けてくることがあります。そのままでは骨が溶け続けてしまうので、その周りの骨を再生させる処置を行います。全てのインプラントにできるわけではありません。また、インプラントを除去してやり直したほうがいい場合もあります。
3.より専門的な施設で行ったほうがいい治療
3−1.サイナスリフト
サイナスとは上顎洞、リフトとは上に上げることで、サイナスリフトとは上顎洞を上に上げて骨の厚みを作ることです。上顎の奥歯のすぐ上には上顎洞があります。上顎洞の大きさによっては骨の厚みが薄くなり、インプラントを入れることができなくなります。そのため上顎洞に人工の骨を入れて骨の厚みを作る、サイナスリフトを行ってからインプラントを入れます。
3−2.全身的な病気がある場合
糖尿病、骨粗しょう症、リュウマチなどの方は基本的にはインプラント治療ができません。しかし、糖尿病でも軽度から重度まであり、体の状態によってはできることもあります。また、肝臓、腎臓、心臓病などの病気でも状態によってはインプラント治療ができます。ただし、何かあったときに緊急の場合の処置ができなくてはなりません。そのため、大学病院等より高度な施設で行ったほうがいいのです。
4.より安全なインプラント治療を行う専門医の見分け方
4−1.費用が安すぎない
インプラントの費用は7万円から50万円程度のものもあります。インプラントの購入費用や土台、被せ物、処置の機材や使い捨てのものなどを考えると、30万円以上ではないと歯医者側は採算が取れません。費用を安くするには使い捨てのものを減らし、インプラントや被せ物を安くするなど、見えないところで経費を減らすことになります。あまりにも安いインプラント治療には疑ってかかる必要があります。
4−2.難しい治療の場合、紹介してくれる
インプラントには基本的な治療でできる場合や、審美的な治療が必要な場合、全身麻酔で行ったほうがいい場合など人それぞれ口の中の状況によって異なります。自分の技術以上の治療を行えば失敗してしまう可能性が高まります。技術の高いインプラント専門医ほど自分の技術を知っており、専門外の治療ではより技術の高い専門医を紹介してくれます。
5.おすすめクリニック
おかざき歯科クリニックの基本情報
ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
土 9:00~13:00 14:00~18:00
木・日・祝日:休診日
院長経歴
岡崎 弘典
日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主任
まとめ
インプラント治療はまだまだ一般的な治療とは言いがたく、安全性が心配な方も多くいます。そのため前後の歯を削るブリッジを選択したり、入れ歯で我慢している方もいます。しかし、インプラントは周りの歯を守ることのできるとてもいい治療なのです。インプラント専門医はインプラント治療の安全性を多くの国民にわかってもらい、インプラント治療が安心して受けられる施設を提供していく専門家なのです。