友人との会話や仕事場での会議などで、自分の口の臭いが気になって、積極的にコミュニケ-ションがとれなかった経験がある方は多いのではないでしょうか。口臭は気になるのに自分ではなかなかその悪臭に気づかず、さらに人に聞く事が出来ないものだけに余計気になりますよね。まずは自分でできる口臭予防から始めてみてはいかがでしょうか。今回は自分でできる口臭チェック法と口臭予防法を、また歯医者でしておいたほうがいい口臭予防についてもお伝えします。
1.自分でできる口臭チェック法
1-1.舌が白くなっているか確認する
健康な人の舌はピンク色をしていますが、舌の中央に白い苔のような物がつくことがあります。これは細菌のかたまりで、口臭の原因となります。鏡で見つけたら、舌ブラシでお掃除しましょう。詳しくは「口臭の元!舌が白い舌苔(ぜったい)ができる9つの原因と取り方」を参考にしてください。
1-2.使用後のデンタルフロスの臭いをチェック
歯と歯の間にデンタルフロスを通してみてください。そしてデンタルフロスに付着したプラ-クの臭いを嗅いでみましょう。悪臭を感じたら、それは口臭のサインです。デンタルフロスは口臭予防に欠かせないアイテムです。詳しくは「デンタルフロスで虫歯や歯周病を防ぐ方法」を参考にしてください。
1-3.家庭用口臭測定器を用いて、客観的な検査を試みる
タニタのブレスチェッカーは、自分で簡単に使用できる半導体ガスセンサー搭載の口臭測定器です。歯科医院に行くのが少し面倒な方には、自分で口臭の有無を簡単に知ることができるためたいへん便利です。測定日や時間をずらして、チェッカ-で何度も口臭が検出された方は、1度歯医者で詳しく検査してもらうことをお勧めします。通販等で購入可能です。
2.自宅でできる口臭予防
2-1.16時間前から臭いのキツイ食事は避ける
ニンニクやニラに含まれる悪臭成分は、胃で消化された後、血液によって、体内をめぐります。そして汗として排出されると体臭となり、肺を通じて息として排出されると口臭となります。ほとんどは、時間の経過とともに臭いは弱りますが、完全に臭いが消えるまでには16時間かかると言われています。大事な人と会う前の日の夕食は、できるだけ臭いの強くないものを選びましょう。
2-2.水で体の中から浄化する
血液中に溶け込んだ悪臭成分は、水分と一緒に排出できます。水分を十分に摂って頻繁に排尿し、全身の水分と入れ替えましょう。お風呂でじっくり汗をだすこともいい方法です。
2-3.ブレスケアで胃から匂いを抑える
食べ物は、通常3から5時間ほどで胃の中で消化されます。遅い時間に食事された方、あるいは食後すぐにアポイントがある方は、まだ全ての食材が消化されずに胃の中に残っている場合があります。そのような方にお勧めは、小林製薬株式会社の水で飲む息清涼カプセル「ブレスケア」です。お腹に直接届き、臭いを抑えます。
2-4.ガムで唾液を出して口臭を防ぐ
唾液の分泌量が少ないと、細菌が増殖して口の中が不潔になり、口臭が発生します。ガムを噛むことによって、唾液腺が刺激され、唾液が分泌されるようになり、口臭が抑えられます。
2-5.マウスウォッシュで一時的に口臭を抑える
サンスタ-株式会社のオ-ラ-ツ-ブレスファインマウスウォッシュをご紹介します。殺菌よりも洗浄に重点をおいた洗口剤です。洗浄成分が汚れを浮かせ、洗い流し、ニオイ吸着成分が、イヤなニオイのもとを吸着・除去します。大事な人に会う直前に使用すると効果的です。
3.日々の生活で口臭を予防する方法
3-1.舌も忘れず掃除する
口臭の原因である揮発性硫黄化合物は、特に舌の上で最も多く作られます。これは、舌の表面に食べカス、古くなった細胞などが付着した白い苔のような汚れである「舌苔」を細菌が分解して悪臭を作り出すためです。1日1回、舌ブラシを用いて舌の清掃を行いましょう。歯ブラシで舌をみがくと、舌の表面にたくさんある舌乳頭という突起がちぎれ、微量ですが出血することがあります。口臭の原因菌は、血液中のタンパク質が大好物ですから、微量な出血でも口臭の原因になる可能性があります。
3-2.デンタルフロスや歯間ブラシなどを用いて、歯の間を掃除する
歯と歯の間には口臭を生み出す細菌が潜んでいます。しかし残念ながら歯と歯の間の細菌は歯ブラシだけでは除去できません。必ず毎日歯磨き後に、フロスや歯間ブラシを使用しましょう。
3-3.唾液がよく出るような食事をする
軟らかいものばかり食べていると、よく噛むことをしなくなるので、口の周りの筋力が衰え唾液の分泌が減少する原因になります。噛みごたえのある食べ物は、一口30回を目安によく噛んで食べましょう。
3−4.電動歯ブラシは口臭を防ぐ効果あり
最新の電動歯ブラシは歯垢を取り除く効果が高いものがあり、電動歯ブラシをうまく使えば手で磨くより歯垢を効率的に落とすことができます。歯のブログでは最新の電動歯ブラシのブラウンオーラルBジーニアス9000の歯垢除去効果を検証してみました。
4.歯科医院で口臭を予防する方法
4-1.口臭の一番の原因である歯周病の治療をする
歯周病菌の多くが、歯周ポケットに潜んで、唾液、血液あるいは食べカスに含まれるタンパク質などを分解して口臭を発生します。歯周病はほとんど痛みもなく進行していくため、歯を磨いた際に出血したり、歯茎がはれたりあるいはグラグラしている歯がある方は、自分では気づかないうちに口臭を出しているかもしれません。歯周病は初期のうちでも口臭が出ます。早めに治療を行っていきましょう。詳しくは「歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法」を参考にしてください。
4-2.虫歯は口臭以前のエチケット
虫歯が進行して歯にポッカリ開いてしまった場合、あるいは詰め物が取れてしばらく放置している場合、歯磨きをしてもなかなかうまく磨くことができず、細菌が発酵して口臭を出します。虫歯の治療をして細菌の住みかをなくすことによって、口臭を防ぐことができます。詳しくは「キレイに治す前歯の虫歯治療/笑顔をとりもどす治療」を参考にしてください。
4-3.親知らずは早めに抜歯する
斜めや横向きに生えている親知らずは、食べ物が詰まりやすく、また一番奥に生えているため、歯磨きが難しいことから、口臭の原因である虫歯や歯周病が進行していることが多々あります。トラブルが多い親知らずは早めに抜歯をし、口臭予防をしておきましょう。詳しくは「親知らずが口臭の原因となる5つのメカニズムと3つの対策法」を参考にしてください。
5.最新の口臭治療法
5-1.お口の中の細菌を除菌する3DSで口臭を治療しよう
口臭の原因は細菌の発生するガスです。その細菌を殺すために専用のマウスピースを使って薬を歯の表面、歯周ポケットの隅々まで浸透させる方法です。歯医者で型どりをしてマウスピースを作り、歯磨きの後、マウスピースに口臭原因菌を殺菌するお薬を入れます。唾液に洗い流されないため、お薬の効果が長い時間続くことが期待できます。
5-2.お口の匂い菌を減らすプロバイオティクス
プロバイオティクスとは悪い菌(悪玉菌)が増えたとき、良い菌(善玉菌)を増やして細菌のバランスを整えることです。口の中の場合、歯周病菌や虫歯菌などの悪玉菌が増えると歯や歯茎に悪い影響が及びます。
プロバイオティクスである善玉菌を増やすことによって、口の中の悪玉菌の比率を相対的に減らし、口の中のバランスを整え、正常な状態に近づける予防法です。
5-3.次世代洗口剤「次亜塩素酸電解水」で殺菌・消臭
食塩水を電気分解して生成する次亜塩素酸電解水は、殺菌成分である有効塩素が、口臭原因菌などのお口の細菌を殺菌するため、次世代の口腔洗浄剤として、歯科界では注目が高まっています。その中でもMeDeS(メデス;ハイクロテックメディカルジャパン社)は、強い殺菌力にも関わらず、他の電解水と比較し、歯茎には優しいとされています。また電解水独特の塩味が比較的少なく、ミントの仄かな香りがあり、使用後はさっぱりします。歯医者での購入のみになります。
おすすめクリニック
おかざき歯科クリニックの基本情報
ホームページ http://www.okazaki-dental.com
電話番号 045-828-6480
住所 神奈川県横浜市戸塚区品濃町1835ー29コーポレート東戸塚
診療時間 月・火・水・金 9:30~13:00 14:30~19:00
土 9:00~13:00 14:00~18:00
木・日・祝日:休診日
院長経歴
岡崎 弘典
日本口腔インプラント学会
日本矯正歯科学会
マロ・クリニック研修オールオンフォーインプラント、ポルトガル・リスボン2010年
イナーキ・ガンボレラ研修審美インプラント、スペイン・サンセバスチャン2012年
ヨーロッパ・オッセオインテグレーション協会 イタリア・ローマ 2014年
ITIワールドシンポジウム スイス・バーゼル2017年
障がい者歯科一次医療機関
神奈川県摂食・嚥下障害歯科医療相談医
がん歯科医療連携登録医
伊豆稲取 村松歯科医院矯正科 主任
まとめ
現代社会においては、口臭を予防することは、エチケットになっています。自分ではなかなか気づきにくい口臭ですから、普段の生活の中で簡単にチェックでき、予防できれば安心ですよね。毎朝歯を磨く際に、今日説明した項目をぜひ思い出してみてください。また、定期的にかかりつけの歯科医院に通い、お口の健康度をチェックしてもらうことも大切です。歯科医や歯科衛生士は、見逃しがちな場所を専門の器具で診査します。虫歯や歯周病ではなく、「口臭が気になる」という理由で予約を取ることも可能です。ぜひ一度定期健診を!