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顎を広げる!子供の床矯正のメリット、デメリット/費用と期間

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子供の前歯が生え変わった時、永久歯がでこぼごしていて心配になる両親も多いのではないでしょうか。子供の矯正治療で使われる床矯正(しょうきょうせい)は取り外しのできる矯正装置です。床矯正は虫歯になりやすい子供の時期に虫歯のリスクを下げられる一方、取り扱いには注意が必要な装置です。今回は床矯正のメリットやデメリット、また費用や期間についてもお伝えします。ぜひ、参考にしてください。

1.床矯正(しょうきょうせい)とは

床矯正とは主に子供に使う矯正装置です。顎が狭くて歯がガタガタしている場合、出っ歯や噛み合わせが深いなどの場合に子供の成長を利用して顎を広げたり、顎の成長をよくしたりする治療法です。子供の時に床矯正をすることによってブラケット矯正をしなくてもよくなったり、抜歯をする矯正をしなくてもよくなる可能性が高まります。ただし、全てが床矯正で治るわけではなく、ブラケット矯正や抜歯が必要となることもあります。

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2.子供の床矯正のメリット

2−1.食事時に取り外せる

床矯正は食事の時に取り外すことができます。一般的な矯正装置は歯に接着剤で固定してあるため、矯正装置が付いている間は硬いものや粘着性なものは食べることはできません。矯正装置が取れてしまうと治療が進まなくなってしまいます。しかし、床矯正装置は食事の時に取り外せるため装置が取れる心配がなく、なんでも美味しく食べることができます。

2−2.虫歯のリスクを下げる

床矯正は歯磨きの時に外すことができます。歯に固定されている矯正装置の周りには汚れが溜まりやすく虫歯のリスクが上がります。また、矯正装置が付いたまま歯を磨くのは時間がかかります。完全に磨くのには30分程度必要となります。生えたての永久歯は柔らかく虫歯になりやすいために歯磨きの時に外すことができる床矯正は虫歯のリスクを下げることができます。詳しくは「これで完璧!今日から家で始められる虫歯予防の全手法」を参考にしてください。

2−3.痛みがある時には自分で外せる

歯を動かすには無傷で動くわけではなく、違和感や痛みを伴うことがあります。あまりに痛みが強い場合、床矯正では自分で取り外しが可能なため、緊急的に外すことが可能です。ただし、外している間は広げた顎が戻ってしまい床矯正装置が戻らなくなってしまうこともあります。そのため、自分で外せることはデメリットにもなります。

3.子供の床矯正のデメリット

3−1.自分で取り外しができる

床矯正は使わなければ顎を広げることはできません。自分で取り外しができるため、長時間外してしまうと床矯正装置が合わなくなってしまうことがあります。自己管理がしっかりできないと歯並びを治すことができなくなります。

3−2.壊れたり無くしたりしやすい

床矯正は食事の時に外すことができます。特に外食や給食の時、床矯正を外して、無くしてしまったり、落として壊してしまうことがあります。床矯正を外している時には必ず専用ケースに入れておく必要があります。

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3−3.決まった日時でネジを回転させる

床矯正で顎を広げる場合は決まった日にネジを回し顎を広げる必要があります。回し忘れてしまうと顎に力が加わらず、いつまで経っても顎が広がらなくなってしまいます。

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3−4.歯ぎしりや噛む力が強いと壊れやすい

床矯正は主にプラスチックと金属のワイヤーでできています。強い力が加わり続けるとワイヤーが折れてしまうことがあります。また、床矯正を舌で動かしてしまうと壊れてしまう原因になります。

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3−5.使えるタイミングがある

床矯正ができるのは前歯が永久歯に生え変わったタイミングが効果的です。多くの場合、前歯が永久歯に変わった時に歯並びが気になります。前歯の4本が生え揃った時が最も効果的ですが、顎が小さくて歯が生えてこれない時もあるのでかかりつけの歯医者で相談してください。また、永久歯の交換が進みすぎてしまうと床矯正ができなくなることもあります。詳しくは「子供の歯並びを治す!矯正治療の事例と適切なタイミング」を参考にしてください。

3−6.装置を外すと戻ることもある

顎が狭かったり、出っ歯や噛み合わせが深くなる原因は舌や唇などの筋肉の使い方に原因があります。そのため床矯正で改善するだけでは外した後に戻ってしまうこともあります。床矯正を行いながら口の周りの筋肉の使い方をトレーニングする必要があります。筋機能療法(MFT)が必要になります。

4.子供の床矯正の費用

床矯正は矯正治療です。そのため一部の先天的疾患の方を除いて保険診療外の治療となります。矯正費用は成長期に行う1期治療、成長が止まってから行う2期治療に分かれます。床矯正は1期治療になり成長や噛み合わせを確認しながら治療を行うため30万円から40万円程度です。歯医者によっては部分的に治す部分矯正として取り扱い、5万円から15万円程度で行うこともあります。また、毎回の処置料が3千円から5千円程度です。

5.子供の床矯正の期間

期間は子供の成長によって大きく異なります。顎を広げる期間は6ヶ月から1年半程度ですが、出っ歯や噛み合わせが深い方などは永久歯の生え変わりを最後まで確認する必要があるので3年、4年と長くかかることもあります。最終的には永久歯の生え代わりまでは噛み合わせを確認する必要があります。

6.子供の床矯正の手順

6−1.矯正や歯並び相談

子供の歯並びが心配な方は歯医者や矯正専門医に歯並び相談に行ってください。矯正治療の適切なタイミングを教えていただけます。子供は成長によって噛み合わせや顎の形が変わります。かかりつけの歯医者で定期的に歯並びや噛み合わせまで診てもらえば、矯正治療の正しいタイミングを教えてもらえます。

6−2.矯正検査

矯正治療を開始する前に矯正検査が必要になります。歯や顎、顔の形の写真やレントゲンを撮影し、現在の噛み合わせの状態を確認します。また、成長を確認するためにCTレントゲンや手のレントゲンを撮影することもあります。

6−3.矯正診断

矯正検査を元に治療計画を作り、説明します。床矯正でどこまで治療が可能かなど詳しく説明を聞いてください。また、検査結果によっては矯正相談の時に話した内容と変わることがありますし、子供の成長の仕方によって矯正診断内容自体が変わってしまうことがあります。

6−4.歯の型取り

床矯正の装置を作るために歯の型取りを行います。粘土のような印象材(いんしょうざい)というもので上下の歯型を取ります。少し苦しい時もありますが、頑張ってもらいます。

6−5.床矯正装置の装着

出来上がってきた床矯正の装置を口の中に合わせます。初めは話しにくかったり、違和感がありますが、多くの方の場合2週間程度で慣れてきます。慣れてきたら拡大するネジを指示通りの日程で回転していきます。

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6−6.床矯正装置の調整

床矯正は月に1回程度調整が必要です。顎を広げていくと前歯に隙間ができます。床矯正を削って開いた隙間を閉じるようにします。また、乳歯の交換などの際も調整が必要になります。調整期間が開きすぎないように、定期的に歯医者に通うようにしてください。

6−7.永久歯への交換待ち

顎が必要なだけ広がってきたら、戻らないように床矯正を固定し、永久歯への交換を待ちます。また、別の矯正装置へ変更する場合もあります。

6−8.床矯正の終了

矯正治療の終了は12歳臼歯が全て生え揃い噛んでいることを確かめてから、定期的な観察へと移行します。場合によってはブラケット矯正や、抜歯をする矯正へと移行する場合もあります。

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 まとめ

固定する矯正装置の場合、硬いものや粘着性のものを避けて食事をする必要があります。子供の時に食べたいものが食べられないのは残念な気もします。しかし、床矯正は取り扱いに注意も必要です。歯並びを改善するには何かを我慢しなければ治すことはできません。矯正を担当する歯科医とよく話し合って治療を行ってください。

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