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歯茎だけではない!歯周病菌が体に与える7つの影響と治療薬

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歯周病が歯周病菌という細菌によって起こる感染症だということを知っていましたか。実は、この細菌は歯周病だけでなく脳梗塞や心筋梗塞の原因になることもあるのです。歯周病治療をすることは歯だけではなく、体の健康を守る重要なことなのです。今回は歯周病菌が体に与える影響と治療薬をお伝えします。ぜひ参考にしてください。

1.歯周病菌とは

1-1.歯周病菌は他の人から感染する

歯周病菌は親子、異性など長期の接触関係で感染します。ほとんどの歯周病菌は唾液によって流されてしまいますが、お口の中に歯周病菌が好むプラークや歯周ポケットがあると感染しやすくなります。

1-2.歯周ポケットは歯周病菌の好む場所

0367031005歯周病菌は空気が無いところを好む嫌気性菌(けんきせいきん)のため、厚くなったプラークや深い歯周ポケットで増殖しやすいのです。歯周病菌が増えると歯の周りの歯茎を攻撃し、歯茎が腫れてきます。腫れた歯茎は出血しやすく、歯石が付きより歯周病菌が好む場所となります。

1-3.歯周病菌は死んでも毒素をばらまく

歯周病菌は出血した歯茎から血液の中に入り感染しますが、大半の歯周病菌は体の免疫細胞によって死んでしまいます。歯周病菌の死骸は血管内で毒素を出し、動脈硬化や血糖値などを悪化させるホルモンなどを刺激し分泌させます。

2.顕微鏡で確認できる歯周病菌の種類

2−1.らせん菌

らせん菌は歯周病が重度な方やこれから重症化しやすい方に見られる歯周病菌です。活動性が強くうねうねとよく動き回ります。らせん菌が発見された場合は歯磨きやデンタルフロスの強化、ペリオバスターの使用、メンテンスの間隔を1〜3月にして歯周病が重症化することを防いでいきます。

2−2.ほうせん菌

歯茎から出血していたり、傷が付いていたりすると中に入り込んで、腫れたり膿を出したりする原因の細菌です。歯周病で歯茎が腫れた時に、膿を出し、抗生物質をのみます。

2−3.カンピロバクター

口の中にいつもいる細菌です。この細菌が増えたり、動きが活発になると歯垢が多いのか体の抵抗力が下がっている場合があります。この細菌の数を減らすように歯垢をしっかり落とす必要があります。

2−4.カンジダ菌

カンジダ菌はカビ菌の一種で、いつも口の中にいる菌です。しかし、抗生物質を長い間のんだり、口の中が乾燥したり、免疫が低下したりした時にカンジダ菌が増殖し、痛みなどを引き起こします。カンジダ菌の検査をし、増えているようであれば抗真菌剤をのみます。

 

 注意:顕微鏡で確認できる細菌は特徴的な形のごく一部の細菌のみです。確実に細菌を調べるには細菌の遺伝子検査等が必要です。

3.歯周病菌が体に与える7つの影響

3-1.歯周病で歯の周りの骨を溶かす

歯周病は歯を支えている周りの骨が溶けて歯が抜けてしまう病気です。歯周病菌が歯茎から感染すると、歯茎が腫れます。体は歯周病菌が骨にまで感染しないように、腫れている歯茎の周りの骨を溶かして、歯周病菌から逃げようとします。これによって歯を支えている骨が溶けていくのです。

3-2.動脈硬化で心臓疾患を引き起こす

動脈硬化は心臓に血液を送る血管が詰まり、狭心症や心筋梗塞を起こします。歯周病菌が歯茎の血管から感染し、動脈硬化を引き起こすホルモンなどを刺激して、血栓ができ血管が詰まります。

3-3.脳の血管を詰まらせ脳梗塞を引き起こす

脳梗塞は脳の血管が詰まり、脳の一部が死んでしまうことです。血管にできた血栓が剥がれ脳の血管を詰まらせると、脳梗塞が起こります。歯周病の方は歯周病でない方に比べ2.8倍脳梗塞になる確率が高くなります。

3-4.糖尿病の合併症

糖尿病は血糖値を調整するホルモンが壊れ、高血糖の状態になってしまう病気です。歯茎から感染した歯周病菌の毒素が、血糖値を下げるホルモン(インスリン)を抑制する物質を出させ、糖尿病を悪化させます。また、糖尿病は歯周病を悪化させるために、相互に悪影響を及ぼし合っています。

3-5.誤嚥性肺炎で死亡率が高い

誤嚥性肺炎とは食べ物などが誤って気管や肺に入り、肺炎を起こすことです。健康な方は咳をして気管に入ったものを出すことができますが、体力が低下した方は咳をすることが出来なかったり、咳の力が弱かったりして入ったものを出すことが出来ません。その際、歯周病菌がお口の中に多くいる方は唾液と一緒に肺に感染し、高熱や肺炎を起こすことがあります。

3-6.低体重児および早産のリスクが上がる

妊娠している女性に歯周病菌が多い場合、低体重児および早産の可能性が高くなります。歯周病菌が歯茎から血液の中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するといわれています。 歯周病に感染していない方に比べ7倍起こる可能性が高くなります。タバコやアルコール、高齢出産などよりも高い数字です。

3-7.リュウマチなどの原因菌は歯周病菌と同じ

日本歯科医師会に投稿された論文によるとリュウマチ原因菌は歯周病菌の可能性が高いとの研究結果が、リュウマチ専門医から発表されました。歯周病を治療するとリウマチ薬が効きやすくなることから、口腔内細菌が関節内へ移動し炎症を引き起こしているのではというものです。

4.歯周病菌が増える原因

4-1.歯と歯の間のプラークが落とせていない

DSC_0762.jpgフロス (2)プラークが積み重なった部分は酸素が欠乏し、歯周病菌が繁殖しやすい環境になります(歯周病菌は嫌気性菌で酸素が苦手)。特に歯と歯の間はプラークが溜まりやすく、毎日デンタルフロスを使わないと歯周病菌が増えてしまいます。詳しくは「歯医者は絶対やっている!デンタルフロスで虫歯や歯周病を防ぐ方法」を参考にしてください。

4-2.歯周ポケットが深い

歯周ポケットは深くなると酸素が届かなくなり、歯周病菌が好む環境になります。3mm以内の歯周ポケットであれば、歯ブラシやデンタルフロスで空気を送り込むように磨くと歯周病菌の活動が弱くなります。詳しくは「歯周ポケットは口臭や歯周病の始まり/歯周ポケット改善方法」を参考にしてください。

4-3.体の抵抗力が下がっている

歯周病菌の侵入を防いでいる歯茎は、体の抵抗力が下がると弱くなり、歯周病菌が血液に侵入しやすくなります。敵が弱った歯周病菌は増殖し、攻撃してきます。

4-4.たばこを吸っている

タバコのニコチンは歯茎の毛細血管を収縮し、歯茎の抵抗力を弱くします。また、歯茎を繊維化させるためプラークが溜まりやすくなり、歯周病菌を増殖させます。

5.歯周病菌に対する薬

薬は歯科医と相談の上、使用して下さい。

5-1.抗生物質:ジスロマック

歯周病菌を殺す抗生物質です。強力な抗生物質で多くの菌を一度に死滅させます。歯周病菌はネバネバした膜に覆われいる為、通常の抗生物質では中に浸透しません。ジスロマックのような強い抗生物質と同時に膜を壊すクリーニングを同時に行うことで歯周病菌を殺します。

5-2.防かび剤:ぺリオバスター

歯周病菌の表面を覆っているぬめりを取り、歯周病菌の活動を弱くする薬です。ぬめりが無くなると歯周病菌は酸素にさらされたり、歯ブラシで歯周病菌を落としやすくなります。

5-3.次亜塩素酸:メデス

殺菌作用の強い次亜塩素酸の洗口液で口をすすぐことにより、歯周病菌の活動を抑えます。歯ブラシやデンタルフロスの使用後、歯茎に浸透しやすい状態で使用すると効果的です。

5-4.塩酸クロルヘキシジン:ジェルコート

ジェルコートは殺菌作用のあるジェル状の歯磨き粉です。歯磨き粉なので歯ブラシに付け、いつものように歯を磨きます。最後のすすぎは少なめに行うと成分がお口の中に残り効果的です。

6.歯周病菌を取り除く方法

6-1.自宅では寝る前のブラッシング

歯ブラシ、デンタルフロス、歯間ブラシを使いプラークを落とします。特に寝る前に丁寧に磨くことが歯周病菌を減らす最も効果的な時間です。ペリオバスターなどの薬も汚れを落とした後が効果的です。その後のうがいは控えるようにして寝ます。

6-2.歯医者では定期的なクリーニング

4mm以上の歯周ポケット内の歯周病菌は自宅で落とすことはできません。歯医者で定期的に歯周ポケット内を超音波で洗浄することにより、機械的に歯周病菌を落としたり、超音波の泡で酸素に触れさせて歯周病菌の活動を弱らせることによって、歯周病の進行を防ぎます。詳しくは「歯医者で行うクリーニングの6つの疑問とセルフクリーニングの4つの手順」を参考にしてください。

6−3.3DS除菌療法

3DSとはdental drug delivery systemの略でマウスピースを使って歯周病菌に対する薬を歯茎に浸透させる方法です。口の中は唾液があるために、薬が歯茎に浸透する前に洗い流されてしまい、効果が減少してしまいます。3DSを使うことによって、薬を歯茎に長く作用させ、歯周病菌を殺菌することができます。3DSの治療はまだ、一部の歯医者でしか行われていないません。保険外診療で3〜5万円程度です。保険診療で行っている歯医者もあります。

まとめ

歯周病菌は汚れや歯石が多くついていると、歯茎が腫れ、血液から体の中に感染しやすくなります。お口の中の健康は体の中の健康と直結しているのです。そのため歯周病と思われる方は早めに歯医者での治療をお勧めします。

おかざき歯科クリニックの歯周病治療の手順

歯周病は、自覚症状がないままに悪化してしまいます。


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おかざき歯科クリニックでは、最新で安全な治療方法を行なうことはもちろんのこと、自分の歯で一生涯過ごしてもらえるように、日々のケア方法やクリーニング方法をお伝えして行きます。



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