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白板症(はくばんしょう)とは/がんとの関係と治療法

あなたは、口の中に白いできものができ、口腔外科に行ったら白板症と言われ、がんになるかもしれないと聞いて心配なのではないでしょうか。
白板症とは口の中の歯茎や頬などの粘膜が白く厚みを増した状態で、触れても痛みはなく、擦っても取れないものです。実は白板症はがんではありませんが5〜10%の確率でがんになる可能性のある状態なのです。そのため白板症は長期間経過観察をしたり、手術で取り除く場合もあるのです。
白板症は症状がないため、自分では気づかないことも多く、かかりつけの歯医者で治療やメンテナンスの時に見つかることも多いのです。今回は白板症について詳しくお伝えします。

1.白板症とは

口の中の歯茎などの粘膜が白くなり、板のように厚くなったり、はん状・まだら状になっている状態です。擦ったりしても取れず、触っても痛みはありません。40歳以降の男性に多くみられます。できやすい場所は舌、歯ぐき、頬、上顎、舌の下の順番です。

原因は不明ですが、タバコ、アルコール、刺激性食品、合っていない被せ物や入れ歯、頬や舌をよく噛む、カンジダ感染、口の中の金属が出す電流などが部分的な原因と考えられています。

日本人では、2.4%の方にできるとの報告があります。また、がんになる可能性は5~10%あり、がんとの関係が深い病気です。

2.白板症のがんとの関係と2つの考え方の治療法

2−1.がんとの関係

白板症はがんになる可能性のある病気です。しかし、すべてがんになるわけではなく5〜10%の確率と言われています。また、舌がんの18%程度に白板症があると言われています。

白板症の治療には2つの考え方があります。できるだけ早く切除する方法と現在問題がなければ経過観察をする方法です。もちろん経過観察中に問題があったり、白板症のできた場所や、体の状態によっては切除になりますが、口腔外科医によって勧め方が異なります。

2−2.がんになる可能性があるから切除する

白板症は5〜10%の確率でがんになる可能性があります。そのため口腔外科医は白板症が発見された時点で切除することを勧める場合があります。特に舌の横に白板症があったり、不規則な形をしていたりする場合はがんになる可能性が高いために早めに切除をお勧めします。

2−3.一部の組織を検査してガンになる可能性が低ければ経過観察

白板症の検査はブラシや綿棒などで病気の表面をこすって、細胞を採り、顕微鏡などで検査する方法(細胞診)と、一部の組織を切取り、顕微鏡で検査する方法(生検)があります。問題がなければ経過観察を行います。白板症が広い範囲に広がっていたり、タバコなど原因となる可能性があるものをやめられなかったりする場合は経過観察で進行を確認していきます。進行性と判断された時点で切除になります。

3.白板症の写真

3−1.歯茎にできた白板症

3−2.舌の横にできた白板症

4.自分で白板症を見つけたら

自覚症状がないため白板症は歯医者の治療の際、見つかることが多いです。しかし、自分で白板症を見つけた場合にはまずかかりつけの歯医者で相談してみてください。ほとんどの場合、口腔外科など専門の病院に紹介していただけます。

5.白板症の症状と他の病気との比較

5−1.白板症は触っても痛くない:口内炎との比較

白板症は歯茎や舌、頬などの粘膜が白くなる病気です。これは粘膜の上皮が厚くなっているためです。そのため歯磨きの時に歯ブラシが当たっても痛くはありません。もし、強い痛みがあれば口内炎の可能性もあります。口内炎は粘膜の潰瘍(かいよう)です。触るととても痛く、通常は2週間程度で治ります。詳しくは「口内炎!知っておきたい7つの原因と治療法/薬の使用法」を参考にしてください。

5−2.白板症は擦っても取れない:カンジダ症との比較

白板症は粘膜の上皮が角質化して硬くなる病気です。擦ったり、触ったりしても白い部分が取れることはありません。擦って取れる場合はカンジダ症の可能性があります。カンジダ症は偽膜(ぎまく)といって薄い膜を粘膜に作り、ガーゼなどでぬぐうことができます。カンジダ菌は抗生物質を長期間飲み続けたりすると起こることがあります。詳しくは「口の中がピリピリ痛い!口腔カンジダ症の5つの症状と治療薬、原因」を参考にしてください。

5−3.白板症の表面は硬く出血しない:がんとの比較

白板症は板のように厚くなっていたり、斑状(はんじょう、まだらじょう)に白く粘膜が盛り上がっています。触ってすぐに出血しやすい状態の場合はがんの可能性もあります。がんの場合は周囲を触って、硬いしこりのようなもがある場合があります。詳しくは「舌癌(舌がん)を疑ってほしい6つの異常と口内炎との比較/治療法」を参考にしてください。

6.白板症の原因と予防

白板症の原因は不明です。しかし、可能性のあるものとして幾つかの原因があります。

6−1.喫煙や飲酒、刺激性食品など

喫煙は非喫煙者より7倍もがんになりやすく、飲酒と喫煙は非喫煙者と飲酒よりも36倍も危険度が増します。白板症はがんになりやすい病気のため、がん同様に危険度が増します。

6−2.虫歯の放置、合っていない冠や入れ歯

虫歯の放置で歯が尖っていたり、冠の縁がよく頬に当たったり、入れ歯が合わなくて歯茎が擦れてしまうような、持続的な刺激は白板症の原因になる可能性があります。口の中は再生能力が高いので、多少の傷はすぐに治ってしまいます。しかし、繰り返し傷が続くと粘膜に異型性が起こり、白板症になることがあります。

6−3.頬や舌をよく噛む

自分の歯で頬や舌をよく噛む人は注意が必要です。噛む力は何十キロという力があります。頬や舌などの粘膜は柔らかいため、噛んでしまうと大きな傷が付きます。1度や2度の傷では問題になりませんが、繰り返しの傷は粘膜の変形を起こし、白板症になる可能性が高まります。

6−4.銀歯で起こる電流の流れ

銀歯は濡れている口の中に入るとイオン化し、電気を流すことがあります。特に違う種類の金属が入っていると電気が流れやすい(ガルバニー電流)状態になります。この電気の流れが慢性的な刺激となり、白板症を引き起こすことがあります。

資料提供

東京銀座シンタニ歯科口腔外科クリニック http://www.ginza-somfs.com/

院長 新谷 悟 先生
・東京大学登録診療員、客員研究員
・島根大学医学部 臨床教授
・山口大学医学部 臨床教授
・富山大学医学部 臨床教授
・カナダ・トロント大学歯学部Faculty Advisor
・中国・井岡山大学 客座教授

参考サイト

舌癌についてより詳しい情報は以下のサイトを参考にしてください。
口腔がん.comhttp://www.koukuugan.jp/

まとめ

白板症はがんになる可能性がある病気で、治療には切除と経過観察があります。一般の歯医者ではなく口腔外科など専門的な施設の受診が必要です。

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